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ショートキャラバン/摂津・播磨・備前国 〜夫唱婦随、温故知新。三連休は春の悦び〜

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2017.3.18~20 関西・中国キャラバン 三日目・四日目(最終日)

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

前日に、今回のキャラバン目的地である倉敷市に最も近い山陽道吉備SAで楽しい一夜を過ごし、意気揚々と午前7時に起床しました。その目的とは、3/19日限りで引退してしまう、関西以西で唯一残っていた水島臨海鉄道所属の国鉄色キハ20の5号機を撮影することです。

 

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当然のごとく、葬式鉄たちが大挙して押し寄せています。私が選んだ撮影ポイントは、倉敷運動公園横の土手。ここの駐車場は無料であり、草野球か中学野球の練習試合に来ている人以外は、まばらな人影の広大な無料駐車場が使えるからです。路上駐車で迷惑はかけたくありませんからね。

この画像では、線路沿いに不法侵入した不届きもの然とした撮り鉄に見えてしまいますが、一応レールの側にはロープが張ってあり、係員が整理していましたので、みんなその外からの撮影です。私はその群れには入りたくなかったので、駐車場の芝生から列車を仰視撮影することにしました。

 

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さあ、やってきましたよ、さよならのヘッドマークも誇らしげに。この配色の気動車、私が大学生の頃まではちょっと田舎に行けばどこにでも走っている何の変哲も無い国鉄標準型でした。しかし、無くなるとなればやはり寂しいものですね。

心の思い出とともに、デジタルデータとして永遠に保存してあげましょう。

 

その瞬間のために 

鉄道撮影は、目的の列車が一本の場合、長いこと待機して撮るのはほんの一瞬です。私は仕事で慣れていますのでなんとも感じませんが、妻にはもどかしいようです。しかし、その一瞬のために苦労するほど達成感が大きいのですよ。

10時過ぎには撤収が終わりましたので、もう一つの目的のために倉敷美観地区へ向かいます。

 

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美観地区は重要伝統的建造物群保存地区であり、全国区の観光地ですので、このようなコインPは山ほどあります。しかし、需要と供給の経済原則を持ち出すまでも無く、地区に近いほど料金は高く、離れるに従って下落します。ここはあらかじめリサーチしてあったのでまごつくことはありませんでしたが、早めに到着したので2台分だけ空きがありましたが、帰りには満車でした。

当然ながら重伝建のすぐ近くは全て満車。料金がここの4倍ほどの、24時間¥1500くらいか、もしくは最大料金制無しの、1時間¥400ほどであるにも関わらず、です。この駐車場だと地区まで徒歩10分ほど。ウォーキングのカロリー消費にしては近すぎるくらいの距離ですが、足の悪い妻には結構な距離です。私も長い病院暮らしのサビ落としに、健康のため歩きます。

 

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遠い駐車場に止める副産物として、街並みのスナップ被写体に恵まれます。寺では無く、民家の軒先に鎮座する仏様や年老いたワンちゃんも、春の陽射しを体いっぱいに浴びて、この上無く幸せそう。どちらも私のカメラなど眼中に無く、自分のペースで庭先を満喫されていました。

 

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長い冬を終えてのお彼岸三連休ですので、混雑は想定内でした。しかし、この日はなんとも江戸時代の街並みには不釣合いのフラダンス中心の音楽祭開催中。猛練習していたであろう子供たちやご老人にケチをつける気は毛頭無いのですが、そのあまりの人ごみに恐れをなす我が夫婦。

 

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そんな中でも、切り取れば重伝建のシックな街並みを表現することは可能です。私は20年程昔に、大手新聞社の隔週刊誌で全国の重伝建を連載していたことがあるのですが、その頃と比べるとどこも各戸の店舗化が進み、以前のような鄙びたのんびり感は消えかかっています。

これには重大な理由があり、景観保存のために重要伝統的建造物群保存地区に指定されると、建て替えはおろか、勝手にリフォームすることさえ許されないのです。細かく法文化された内容は失念しましたが、その維持管理のための費用も官公庁からの補助金はごく少額で、ほとんどをオーナーが負担しなければならなかったはずです。

これでは店舗化して利益を上げないことには生活するのは厳しいですね。余所者がとやかく言うことでは無いでしょう。げんなりするなら行かなければ良いのですから。

 

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全国各地の鳥たちと会話するのが得意な私。種類や種目名はさっぱり知らないのですが、なぜか鳥とは気が合うみたいです。ここでも、遠くにいたこのサギ科?の鳥くんがわざわざ近くまで飛んできてくれました。

抗がん剤ですっかりアタマが寂しくなった私ですが、この2本の角状の毛髪?に妙に親近感を覚えました。お互い、いろいろあるやろうけど、頑張って生きて行こな。

 

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絵葉書的風景写真を何となく撮っているうちに、もう美観地区も半分を過ぎました。倉敷にはやはり、アイビーが似合いますね。

 

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お日柄もよろしいようで。

 

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たっぷり古民家と霊長目ヒト科を堪能した後、妻の目的であるチャイグラスを買いに、トルコ雑貨店に寄りました。江戸時代の和とturkeyの融和。潮岬沖の軍艦沈没救助からの親日国家である、トルコ。店員氏もなかなかナイスガイで、話も弾みました。

でも、買ったのはインドのチャイグラス(笑)

 

f:id:acsekitori:20170320201653j:plain徒歩の距離よりも、人ごみに少々疲れてきたのでグラへと帰りました。グラの番は、このネコ助がしてくれていたようです。トルコから来たのかどうかは猫語を得意としない私には判りませんでしたが、なかなかの渋い目をなさっておる。

私は広島の原爆資料館で撮影していた時、案内係のボランティアさんに

「May I help you?」

「No flash!」

と話しかけられて、日本語でおkと返したことがあるくらい日本離れした風貌らしいのですが、このネコくんもなかなかのもの。先祖は同じアラブ圏なのでしょうか。

 

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この後、倉敷市内のスーパー駐車場で昼食を摂った後、猛烈な眠気に襲われて昼寝したら3時間が経過していました。別に急ぐ旅でも無いのですが、道の駅では発電機が使えませんので、サービスエリアに宿を設えるために高速を利用します。

翌日も特に予定は無いので、走り疲れたところを宿にしましょう。

 

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結構走ったところで立ち寄ったのが、三木SA。さすが三連休の中日の晩メシどき、凄まじい大混雑です。しかし、ガードマン氏の助けを得ながら抜群の立地にキャンプサイトをゲット。やはりコミュニケーションは大事ですな。

早速宿を構築します。

 

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なんか汚い画像で恐縮ですが、最近ハマっているのがこの一人用アルミ鍋を使ったトンしゃぶ。小さいので多少調理しにくいですが、食べ終わった後はこのように潰して捨てられますので、洗い物の苦労から解放されます。

使い捨てでない食器などは、山での慣例に則って、まずティッシュで拭きます。その後、ギャレーで洗うか、持ち帰ってから洗います。ベタベタの汚れ付きのままで洗うのと、手間と水量が大きく変わってきます。

 

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この日は贅沢にも地鶏のユッケと、一本釣り鰹のタタキを仕入れていましたので、食後の一杯への友とします。昨日の飲み残しの姫路官兵衛、実に旨かった。

 

 

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明けて3/20。9時30分頃までゆっくり寝て、カップ麺で朝食。あまりの暖かさに、二度寝しました。13時には出発して、宝塚トンネルの5台が絡む事故渋滞に捕まりましたが、まだ夕方の行楽渋滞が始まる前でしたので難なくクリア。そこからはスイ〜と帰宅できました。

 

明日からは仕事を三連発こなしたのち、また入院治療です。思いっきり充電できたので、ドンと来い!

2017.3.20

 

 

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ショートキャラバン/摂津・播磨・備前国 〜SAからSAへと渡り鳥〜

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2017.3.18 関西・中国キャラバン2日目後半

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

昨夜遅くに出発して泊地へも23時前に着きましたので、今日はノンビリ移動日とします。

明日が今回のメーンイベントなので、前後は特にどこにも寄りません。このように、名所旧跡を訪ねないボンヤリ放浪が大好きな私。妻も特に不満は無いようです。2人寄り添っていれば、背景などどこでも良いとは惚気過ぎでしょうか。

 

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陽が高くなってからノソノソと起き出し、明石SA内の公園を回遊してみました。明石は日本標準時の子午線が通っている事もあり、日時計が設置してあります。

朝メシにプリンを喰らったのち、出発。

 

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第二神明からそのまま接続している加古川・姫路バイパスでは多少の行楽渋滞に捕まりました。バックモニタには、ツーリングとおぼしきライダーが映っています。ハンドルが幅広いアメリカンなのですり抜けができないらしく、チビチビと亀の子ペースで進む四輪に大人しく付いて来てました。安全ですね。

 

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200人はいるだろうと思われる最後の生牡蠣大行列で大混雑の、道の駅あいおい白龍城を横目に見ながら、その向かいにあるショッピングモールへグラを止めました。

 

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ホームセンターと百均に用事があったので、ついでに車内でウドンを炊く事にしたのです。こんな時に重宝するのがガスカートリッジの2バーナー。火力はカセットコンロでも良いのですが、2人分をいっぺんに調理できて、かつその鍋の安定性が素晴らしいのです。

換気はもちろん重要なので、天井のムーンルーフを全開にします。雨の日は、惣菜を買って手軽にね。

 

知らぬ町へ迷い込み 

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今宵の木賃宿、吉備SAへと向かうため、赤磐市を経由して山陽道山陽ICから乗りました。もっと最短距離があった気配濃厚ですが、安モンポータブルナビに身を任せたところ、右往左往してしまいました。なに、急ぐ旅でも無し。初めて通る知らない街に、却って旅情を感じました。

 

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目的地直前の岡山IC近辺で、完全に止まってしまいました。電光表示板では、故障車渋滞3kmとなっていましたが、大型の故障でしょうか。しかし、それも10分程で動き出し、17時頃に宿借り場所に到着です。

 

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ちょうど同じ頃に、渋い箱スカが来られました。白髪の年配男性が運転されているそのスカイライン、ナンバーは「岡5」です。渋すぎる。

きっと若い頃に無理をして購入され、大事に大事に40年ほど乗り続けてこられたのでしょう。思わず手を合わせたくなりました。

 

さあ、今からささやかな宴の始まり。呑むぞ〜!

2017.3.18

 

 

 

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ショートキャラバン/摂津・播磨・備前国 〜夜は冷え込み昼間は暑い、お出かけ日和はいつものとこで〜

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2017.3.17〜18 関西中国キャラバン初日・2日目前半

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

実に二ヶ月ぶりのキャラバンです。今週は一泊だけの所用前夜泊で車中泊したのですが、やはり近場とはいえ旅に出る高揚感は何者にも代えがたい幸せな気分ですね。

退院してからは、実によく働いています。と言っても土日は休んでますのでサラリーマン並ですが。しかし、1月2月の体調不良によるサンデー毎日に較べると、やはり充実感はあります。
よく遊び、よく働く。これががんに限らず様々な病を吹き飛ばす秘訣だと思っています。

 

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御託はともかく、出発しましょう。当初は取材後のデータ処理は18時には終わるかな、と踏んでいたのですが、大量だったので19時半までかかりました。すかさずシャワーを浴びて、着替えと今宵の酒を持ってグラへ直行。

天気は上々、てことは今夜は放射冷却で冷えるって事ですな。電気ヒーターの登場となりそうです。アウターもしっかり着込んで、20時に出発しました。

 

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いつものR1から少しだけ中環を経由、中央大通りに入ると阪神高速東大阪線長田入口は直ぐです。この時間なら空いているだろうと思いましたが、甘かった。中環は大阪市内から郊外へ向かう道では無く、大阪府を南北に貫く主要地方道なので出勤や帰宅ラッシュの影響はあまり無く、読みづらいのです。東京の環八なども同様なんでしょうか。

 

そして神戸

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しかし、阪神高速に乗るとそこは快速ロードでした。神戸ハーバーランドなんぞを横目に見ながら、スルスル〜っと忍者の如く阪神間を走り抜け、今日の目的地、ラーメン2国へ。

 

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いつものニンニクラーメン特盛を食べて、元気はつらつ、腹はゴロゴロ。そう、私は無類のニンニク好きなくせに、生ニンニクを食べると、即座に無性に腹がトイレを恋しがるのです。

ニンニクとトイレの大恋愛をとりもつ、愛のキューピットである私の腹。なんて詩的な表現なんでしょう。 

 

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実はこの第二神明大蔵谷IC近辺は、ちょっとしたラーメン街道になっています。神戸学院大があるからですかね。しかし私は、その怪しいラーメンネオンの誘惑には一切脇目を振らず、2国一直線です。不倫や浮気を毛嫌いする私の性格がよく出ているエピソードですね(外野から、アホかオノレは。嘘ついたら口が曲がるぞ、との声有り)。

 

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さあ、ラーメン食ったら我が家の常宿、第二神明道路明石SAにて寛ぎの時間です。ツーリングも、もちろん大好きなんですが、病身にはやはり少々過酷でもありんす。ところがこの車中泊なら、しんどくなればトイレさえ清潔なところを見つければ、いつだってゴロンと横になれます。

到着後、早速ジェネを発動して電気ヒーターを点けました。これで狭いながらも黄金の御殿完成。ゴロゴロしながら、3連休の楽しい計画を予習しました。

 

さあ、夢は始まった。精一杯楽しみまひょか!

2017.3.17~18

 

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日帰りロングツーリング/丹波・播磨・摂津国 〜久方の光のどけき春の日に、快晴・快走・快気分なり〜

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2017.3.12 ロングツー

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

昨日、朝まで飲んだ割には全く二日酔いもせず、至って快調です。今日起きてみれば絶好のツー日和。これは出かけない訳には行かないでしょう。早速妻ともども支度を済ませて、我が家にしては珍しく10:30AMに出発しました。今日はタンクバック内の荷物に余裕がありますので、Nikon D5300を携えています。TPOに応じて、iPhone6と使い分けましょう。

 

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いつもの第二京阪道路下のR1を北上します。この要塞のような高架道路、田舎の長閑な風景を一蹴してしまいましたが、やはり急いでいるときには便利な構造物です。利用する時は何も言わず、地元民だからと言って景観保存のシュプレヒコールを声高に上げるのは私の信条に反しますので、もう時代が変わったのだと諦めましょう。

 

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私は極力下道をのんびり走る主義なんですが、ここ天下分けめの天王山の麓、大山崎から亀岡に抜ける場合はこの京都縦貫道を使います。その理由として、この地から直接亀岡に抜ける下道が無く、京都市内を迂回すると必ず渋滞に捕まりますし、それを避けるべく高槻から亀岡への大阪府道は、通称ダンプ街道。10トンダンプの落として行く小砂利と砂埃で、とても快適とは程遠いワインディングの苦行を強いられるからです。

ここは素直に近年開通した高速道路を利用して、安全かつ迅速に快走路へ向かいます。

 

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さて、文明の利器を賢く利用して丹波国の入り口、亀岡へやってきました。一部区間高速を使ったとはいうものの、もう正午です。すかさずコンビニへ立ち寄り、イートインでおにぎりをいただきました。昔と違って便利ですなあ。コンビニなど無き時代に学生ライダーだった私。田舎へツーリングに行くには弁当を持参するか、大奮発して手打ち蕎麦屋などへ立ち寄るしか腹を満たす術はありませんでした。

コンビニも出始めの頃はこのようなイートインなど無く、店舗前の車止めに腰掛けておにぎりを頬張ったものです。

 

がらがらの丹波路を快走

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と、年寄りじみた昔話はどっかへ追いやって、出発しましょう。ここからは大好きな大好きなガラガラカントリーロード。もう何十回走っているかわかりませんが、いつ来ても気分はハイです。

 

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その田舎道の名前は、国道372号線。亀岡と姫路を結ぶ、京阪神の大迂回バイパスです。その環境から大型トラックも結構走っていますが、直線で見通しが良い区間が大部分を占めますので、追い越しも比較的安全に行えます。今日は日曜でもあり、大型車は少なめでした。大型バイクはアホほどいましたがね。

 

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その見晴らしの良いところで撮影タイム。トラクターもアメリカンものんびりとゆったりと、それはマイペースで気持ち良さげです。救急車だけはサイレンを鳴らして出動でしたので、急いでおられました。バイク事故ではありませんように、と祈っていましたが、現場はR372上ではなかったようで詳細は不明です。

このポイントでは一台のバイクしか写っていませんが、それはそれは大にぎわいでしたよ。やはり冬の長い眠りから解き放たれ高揚した気分で、何人ものライダーが手を挙げて挨拶して行ってくれました。

 

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亀岡から天引峠を昔の酷道峠道とは打って変わって快適なトンネルで越えて、丹波篠山に入りました。ここで珍車を発見。一見、おおっ!トヨタ2000GT???かと思いました。フロントマスクもそのもの。でも、なんか違います。しかもコンバーチブルです。よく知りませんが、おそらくマツダかユーノスのロードスターの大改造車ではないでしょうか。まあ大人の原寸大プラモデル、ってな感じでほのぼの感は伝わってきました。

 

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篠山を抜けて社町へ向かう途中、何気に止まったところで、妻が先日兵庫県北播地方のド・ローカル私鉄、北条鉄道を見てみたいと言っていたことを思い出しました。ここからならすぐです。善は急げ。

 

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全然下調べをせずに急遽直行しましたので、とある踏切近くに着いて時刻表を見てみると、列車が来るのは30分後。ちょうど走り疲れてきた頃合ですし、この上なく晴れ渡った陽光が全身を温めてくれます。二人田んぼのあぜ道に腰掛けて、のんびりと列車を待ちました。

 

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やってきましたよ、単行の気動車が。形式は知りませんが、結構マニア受けしているらしいです。

神戸市の新開地と、地方都市小野市の粟生(あお)を結ぶ神戸電鉄粟生線。その粟生駅で接続するのが、加西市北条町へひた走るこの北条鉄道です。神戸電鉄は関西では中小私鉄扱いですが、バブル前後のニュータウン建設花盛りの時代にはなくてはならない公共輸送機関でした。

しかし、北海道や四国などを筆頭に、モータリゼーションの荒波によって地方鉄道は風前の灯です。この文章を書いている私だって、グラで車中泊を行い、ペケでツーリングする。まさにモータリゼーションの申し子なんですが、やはり鉄道の灯火を消してはいけません。児童・生徒や障がい者高齢者など、車に乗りたくても乗れない人にとって公共交通はまさに生命線なのです。

バスがあるではありませんか?と思われる方も多いと思いますが、雪や豪雨などの悪天候時には、道路交通はほとんど頼りになりません。地方ではなく都会であっても、悪天こそ少ないですが大渋滞と云う難関が待ち受けています。

それらを一挙に解決してくれるのが、鉄路。私が幼い頃から鉄道ファンだから申しているのではありません。この世界に誇る、いや世界唯一と言って良い定時運行の鉄道が日本からなくなってしまうと、人の流れ・物流のみならず世の中の仕組みそのものが破綻してしまうと言っても過言ではないと思っています。

 

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と、まるで大学教授みたいな、公共交通論の講義みたいな事をボ〜〜っと頭に浮かべつつ、せっかくなので上り列車が行った後も20分足らず待って、下りを待ちました。上の画像が上り粟生行き。画像では右から左へ、向こうのほうへと走って行く後追い写真で、下画像が下り列車。向こうからこちらへとやってくる撮影です。

私は職業写真家ですし、鉄道撮影も好きですのでどちらでも撮れますが、妻にはやはり向こう正面から徐々にこちらへやってくる撮影の方が簡単みたいですね。これが新幹線だと、時速300km/hですからなおさらです。向こうへ逃げる列車を撮るには、頭の後ろにもう二つの眼を用意しなくてはなりませんからね。私にはありますが。

 

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蛇足ながら妻の撮影風景。今日は突然ここへ来ることになりましたのでAndroidスマホ撮影ですが、キャラバン撮影行脚の時はNikonのデジタル創世記の名アマチュア機、D80を与えています。やはりスマホでは動体撮影には限界があるようで、今日は少し残念がっていました。

 

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鉄道撮影でいつも困るのが、排尿排便の自然現象です。まさかその辺で、って訳にはまいりませんので、状況を判断しつつ最善の手段を実行します。まあ便利なのは道の駅ですね。今日は道の駅みき(三木市)でホッと一息入れました。

 

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この後はR175で近畿離れした大陸的光景を堪能した後、神戸市に入りました。当初の、本来の目的地へ寄るために。

そう、いつも西へキャラバンや車中泊へ行く時の儀式、ラーメン2国伊川谷店へ持ち帰りラーメンを買いに寄ったのです。わざわざ200何十キロ走ってラーメンを買いに行くのも、酔狂ではありますが楽しいもんですね。

この店のすぐ近くに有る第二神明道路大蔵谷ICにペケを乗せ、須磨ICからそのまま阪神高速道路神戸線へと繋ぎました。須磨〜湊川間は事故渋滞4km。少し走って三ノ宮近くの京橋PAでトイレ休憩を取ることに。

 

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京橋PAです。ここも我が家には定番スポットです。グラでの九州キャラバンなど長駆の最終夜に、無理して帰宅を急ぎ事故を起こすことだけは避けなければなりません。そんな時に、神戸市街地のど真ん中のこのPAが役立つのです。

本線が3階、2階は上りPA、1階が下りPAになっています。そのためトラックの走行音と振動が相当うるさいのが玉に瑕ですが、災い転じて福となす。私の宝物、発動機式発電機、ヤマハEF900Hisを誰はばかることなく発動させ、市街地の恩恵で地上波見放題。

とまあ、電脳から解き放たれることは決してない煩悩だらけの私です。

この休憩後は、11km渋滞に悩まされつつ東大阪まで一直線。阪神高速を降りれば庭のような道をパパ〜んと走り、19時頃無事帰宅と相成りました。

 

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冷え切った体を温めるべく、夫婦仲良くイチャイチャならぬぎゅうぎゅう詰めの混浴をして、お待ちかねのニンニクラーメンです。なぜわざわざ持ち帰るか、の理由はごくシンプル。家で作る手間はあるものの、風呂上がりのビールを友にしながら食べられるからに決まってます。お味はもちろん、まったくの同一商品。多少茹で加減に気を遣いますが、そんなのはちっぽけな事です。

 

あ〜、うまかった。これで入院で体に付きまくったサビが、見事に落ちました。明日から仕事頑張るぞ!!

2017.3.12

今回のルート

居住地〜京都府大山崎町〜京都縦貫道〜亀岡市兵庫県篠山市加東市加西市〜小野市〜三木市〜神戸市〜阪神高速大阪府東大阪市〜居住地

走行約230km

 

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所用と宴会/BMW永久抹消手続き 〜ペケでお散歩、おウチで飲み会。良い酒は酔い酒!〜

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2017.3.11 超超ショートツー&山岳部後輩来訪

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

午前中の超難関旧帝大の合格発表取材を終え、先日不運のドナドナを遂げたBMWの永久抹消手続きを敢行すべく、近畿運輸支局、いわゆる旧称陸運事務所に行ってきました。この手続きを3月中に終えないと、5月に¥45000もの大金をお上に請求されてしまいます。二日前に退院していますし、天気も上々でしたので、一ヶ月ぶりにペケを発進させました。

 

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なんとも殺風景なお役所仕事の外観です。この陸事には、我が家から20分ほどで着いてしまうのですが、バッテリー充電には充分です。この日もペケはチョークを引いてセル一発始動、タフな相棒です。

 

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書類受取直前にこの場所だけ切り取った画像では閑散としているように見えますが、さすが年度末。16時の受付終了時間間際に駆け込んだのですが、それはまあすごい混雑でした。案内係の人によると、3/31などは殺人的混雑らしいので、諸手続きをご自分でしようとお考えの方はお早めに。

 

本人が永久抹消手続きに行く場合の、必要書類一覧。都道府県により若干の違いがある可能性がありますので、あくまでご参考に。

1.車検証

2.印鑑証明

3.実印

4.申請書類

5.ナンバープレート二枚

以上です。シンプルでしょ?ちなみに、4.の申請書類は陸事の別棟で無料でもらえます。その上、車検などと違って手数料も無料。大盤振る舞いですね。これを業者に依頼すると手数料だけで1万円は取られますので、平日休みが取れる方にはオススメです。記入の仕方も案内コーナーでほぼ全部教えてくれますので、行政書士に依頼する手間と費用も不要です。

 

私がペケを駐輪場に止めた後の流れを記しますと、

①別棟の手数料払い込みコーナーへ行き、申請書類を貰う(無料)

②本館の案内コーナーの順番待ちをして、待っている間に申請書類その2、税金還付書類を備え付けの棚より取る。その後、係りの人に記入方法を教示してもらう

③登録受付のポストに必要書類一式を投入

④ひたすら待つ。ただ待つ

⑤50分後、氏名を呼ばれ、完了した旨記載の簡易報告書を受け取る

こんな感じです。

車検が1年5ヶ月残っていましたので、振込先の口座も記入しました。これで自動車重量税が概算で¥24000ほど還付されます。大きいですよね。車検切れの廃車の場合、この手順は不要です。

 

陸事での手続きはこれにて終了ですが、後はその抹消完了書類を携えて加入している自賠責の保険会社へ出向き、自賠責の解約手続きがあります。私はこの日は夕方近くに陸事に行きましたので支店の営業時間(平日9〜17時が一般的)内に行く事ができませんでしたが、この手続きを忘れずにしないと保険期間残りの還付金¥17000が受け取れません。自賠責には日割り計算が無く月割りになりますので、保険加入日を必ずチェックしておき、その日までに手続きしないと1日の差でもう一ヶ月分引かれて二千円損する、とかになります(上記金額はいずれも2000cc未満の小型乗用車の場合。当然、重量税は車重により異なる)。

 

さあ、後輩と飲みあかそう 

これでBMWとは完全におさらばした訳ですが、寂しいことの後にはお楽しみが待っています。大学山岳部の一期後輩二人が、我がスゥイートホームに訪ねてくれるのです。陸事の帰りにペケでスーパーへ買い出しに。フルパニア三点セット付きですので、少々の買い物を積載するには十二分です。もちろん燃費もグラの倍ほど良いので、経済的。大型自動二輪の購入になかなか踏み切らないのも、400ccのこの手軽さを捨てきれないためです。

 

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高級スーパーの支店次長である後輩が、赤霧島を土産に買ってきてくれました。なかなか入庫しないらしいのですが、タイミングが良かったそうです。味はとてもまろやかで、安い芋焼酎にありがちな臭みが全くありません。

もう一人の後輩曰く、

「この酒はアテが要りませんね。酒だけで楽しめます」

同感。

後輩は同じく持参してくれた缶ビールをぐいぐい飲み進めますが、退院したての私は中ジョッキ3杯くらいで腹が膨れ、早々に赤霧島に切り替えました。ロックでいただいたのですが、これならチビチビと舐めながら話に花を咲かせることができますので、ご機嫌です。私だけで一升瓶の半分近く空けてしまいましたが、まったく悪酔いしませんでした。良い酒はいいですね、やはり。

 

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マンションですので近隣への配慮をしつつ、気づけば午前5時半。それはそれは楽しいひと時でした。体育会OBでは当たり前かもしれませんが、もう卒業して30年以上経ち、しかも一つしか歳が違わないのに現役当時のまま敬語で気を遣いながら会話してくれるのがいつもながら和みます。これは先輩風を吹かすのが楽しいのではなく、その配慮が嬉しいのです。

こんな素敵な山仲間に囲まれ、妻も喜んでいました。高校大学双方の山岳部のOBOG貝を拙宅で度々開催しますので、妻もすっかりOGの一員扱い。まんざらでもなさそうです。

 

次は4月の花見OB会。今宵も、過ぎ去りし現役時代を夢見つつ、今もこれからもずっと続く山仲間に乾杯!

2017.3.10の出来事

 

 

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掌編/激流 〜そのとき、彼等は隼となった〜

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2017.3.7 私小説

どうも、シバク・ドワレです。

掌編ー激流ー

玉虫色に表面をコーティングされた非球面レンズが、そのクリスタルな透明感を余すところなく利用して、彩り豊かに蒼い空と白き綿雲を映し出している。重厚なボディに装着されたグレーの鏡筒は、まるで市街戦で敵を狙う迫撃砲のように妖しく存在感を放ちながら、僕の両手でその時を待ち構える。

それが町の人々を表情豊かに捉えるスナップ撮影なら、僕は迷わず軽量ボディに単レンズを選択するだろう。しかし、今日のターゲットは所属する企業名入りのユニフォームも誇らしげに、タスキをかけて街道を駆け抜けて行くトップアスリートなのだ。

彼等の豹のような動きを切り取るために、僕はベストな機材をセレクトして現場に臨んだ。

 

スタートを5分後に控え、町の有志による和太鼓のリズミカルな響きが温泉街にこだまする。ロングのベンチウォーマーを脱ぎ捨てて予備メンバーに手渡し、ストレッチする選手、いや戦士たち。若干の無駄もない均整のとれた肉体から、湯気がほのかに立ち上がり、その二の腕を震わせて手首や足首を回している。

やがて太鼓の音も止まり、戦士たちは腕にはめた時計のストップウォッチを調整し始めた。高鳴る緊張感に、場が静まり返る。そして大会委員長の紺色ブレザーの腕が上がり、ピストルの悲鳴がロープの外に列をなす声援の子供達を驚かすと、アスリートは一斉に飛び出して行った。

 

スタート地点の斜め前に陣取った僕。蛍光グリーン地に黒字で「報道」とペイントされたビブスを着た者のみの聖域だ。この地点では逆光のため、もう一台のボディに準広角を装着して、クリップオンストロボを発光させて選手達の覚醒された興奮の表情を明るく照らし出す。Nikonお得意の高速シャッター対応、FP発光のおかげで被写体ブレは起こらない。直近のアスリートの動きを止めるには、最低でも1/800のシャッターが必要だ。

 

観客たちが力の限り震わせる日章旗と大会旗に見送られ、最後尾の選手も直ぐに見えなくなった。

 

町おこし

ここはいにしえからの美人の湯で有名な、とある山奥の温泉地。来るべき全国駅伝への出場権を懸けての選手権大会である。その本戦ガイドブックの巻頭を飾るべく、僕は毎年取材に訪れていた。

朝の9時にスタートの号砲が鳴り、その撮影をするためには1時間前にはスタンバイしなければならない。有名な大規模温泉地ではあるものの、その旅館街は全て一年前から参加企業関係者や大会役員に押さえられている。

自宅からは高速道を使用しても、四時間はかかる。事故や行楽渋滞も懸念せねばならず、深夜に出発するのは躊躇われた。

ならばどうするか?車中泊である。前日の業務を終えた後、ゆったりとした気分でハンドルを握り、開催場所最寄の道の駅には未明に到着。軽くアルコールを楽しむ余裕もできる。

こうして毎年、朝の報道受付には一番乗りを果たして、最前部の特等席から取材していた。

 

一斉に野に放たれた俊足ランナーたち。メーンターゲットは本戦での常連、数チームの限られた面々だ。あらかじめ通過地点が判るのでその区間を狙えば良いのだが、問題は選手通過前後の区間閉塞である。時速20km/h以上で駆けるアスリートに対抗するには、自動車の力を借りずにはとても追いかける事はできない。しかし山奥の事、国道以外に都合の良い抜け道はそうそう存在しない。

このため、初年度には念密にロケハンを行なったものだが、数回訪れるようになるとポイントは熟知しているので先回りも容易い。この日ばかりは路肩の空きスペースに車を停め置いても、報道腕章が免罪符となってくれる。

 

獲物が通過する前にベストポジションを確保して、彼を待ち構える。スタート地とは違い、疎らな観衆の声援が密やかに聞こえてくる。やがてファインダーには緑のタスキをたなびかせながら、ショートパンツから露わになったカモシカのような躍動的な脚が見えてくる。

聴こえるのは、アスリートの軽やかな足音と、己れの鼓動のみ。

選手は、自分と戦っている。

僕も、闘う。

シュタタタタ、とNikon一桁機の連射音が辺りを引き裂き、ファインダーからはみ出した獲物が目前を通過する。

これは、ヒトでは無い。

獣が狩をする時の走り。いや、鳥の飛翔だろうか。

 

モニタでターゲットの表情を確認するや否や、直ぐに次々とやってくる選手達を撮影して、短い昼食休憩のため愛車のベッドに身体を横たえた。

後は折り返し地点へと急ぐ下位選手を撮影し、残すはゴールでトップランナーを押さえるのみ。タイミング的には簡単ではあるが、ゴールテープの体への巻きつき具合と苦悶の表情を如何にシンクロさせるかが、こちらの勝負所。

一秒間に8回ほどのシャッターをフル回転させて、今年も無事に投了。勝利監督のインタビューと撮影も済ませると、後はデータを転送して漸く一段落。夕闇迫る前に、渋滞を回避するべく観光客よりいち早く現場を後にした。

 

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惜別/リストラ 〜さらばBMW、楽しかったで〜

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2017.3.3 愛車売却

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

昨年晩秋の肺転移以来、経済的余裕がどんどん低下しだして、金食い虫のBMW318iツーリングはリストラ対象であることを以前から深慮していました。

そのオーナーの危惧に呼応したのか、年末頃からクーラントが漏れ出していたのです。ドイツ車のこと、修理代が目ん玉飛び出すくらいなのは自明の理ですので、クーラントを補給しながら騙し騙し使っていました。それが、本日野暮用で使った際に、ドンと一度に漏れ出して、遂にご臨終。走行距離はトータル13万2500km。

高校山岳部の先輩が同型セダンに過去乗っておられ、同様の故障で難儀した旨アドバイスをいただいていましたので予測はしていました。

 

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が、こんな信号交差点直前の本線上でエンジンがストールするとは…。皆さん、ご迷惑をお掛けしました。せめてもの救いは、右折レーンを寸でのところでかわし、左に寄せられた事です。主要道路のど真ん中で止まろうもんなら、冷や汗ものでした。

とりあえずエンジン再始動に向けて水を補給し、冷やしてみましたが掛かっても直ぐに落ちます。ちょうど時は年度末、このタイミングを外すと一時的ではありますが、¥45000の自動車税を徴収されてしまいます。もう修理する気は無かったので、冷やしている間に買取屋に電話を掛けまくりました。

その中で一番高値が付いたのが、廃車買取専門店。他の一般買取店は転売目的ですので、たくさん残っている車検の自動車重量税自賠責保険は買取代金に込み込みです。が、廃車買取だとパーツを外した後、鉄を売るための仕入れですので車検の残は関係ありません。そのため、自分で永久抹消手続きをすれば月割りの残額が全て返ってきます。その額、車両代金とは別に約40,000円。バカにならない金額です、私にとって。

しかも当然のことですが、一般店では古くて距離が出ている故障車に値段は付きません。しかし廃車専門店なら、読んで字の如く廃車を高値購入してくれるのです。なんか変なカラクリですね。しかもその店はたいへん良心的で、遠く泉州から引き取り代無料で急いで駆けつけてくれるとの有難い返事。

 

 ドナドナされる哀しい時

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こうして、私にとって初めての舶来クルマは寂しくドナドナされてゆきました。

元々経費節減のため処分を考慮していたとは言え、やはり突然の別れには惜別の哀愁が漂いますね。いつも涙目のこのE46のフロントライトですが、このときは心なしかとても切なく目が潤んでいたように見えました。さよなら!元気に違う新しい工業製品に生まれ変わるんやぞ!

 

しかし、仕事への往路でなくてよかった〜〜。なんてついてるんや!

2017.3.3

 

 

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雑感/季節感とタイガース 〜春なのに、おベッドですか〜

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2017.3.2 歓喜と愚痴

どうも、老害とお喋りおばちゃん叩きでいつ刺されてもおかしくない、シバク・ドワレです。

 

今日から無事に、入院中2回目の抗がん剤治療が始まりました。血液データはボーダーラインきわきわですが、なんとかセーフです。これで退院日時と在宅時の予定が固定できますので、一安心です。臨機応変にも程がありますから。

知らぬ間に、新暦弥生に突入していましたね。外はもう、麗らかな陽気なんでしょうか。長く病室に滞在していると、24時間空調でまったく季節感が有りません。何十年も三寒四温を肌で感じる生活を送っており、自宅にはエアコンがありませんので尚更です。

 

そんな寒々とした気分の入院生活ですが、一筋の光明が差しました。退院後の来週金曜日の夜に、大学山岳部の一期後輩が私の自宅に泊りで遊びにきてくれるのです。企業管理職の彼のこと、疲れるだろうにありがたい事です。羽目を外さないようにしなくっちゃ。

それに加えて、その日は仕事で参加不可の、これまた大学山岳部の私が現役当時の監督が、代わりに4/8に西宮の桜の名所・夙川で花見をしようと立案してくれたのです。先ほどの後輩含め、妻共々仲良くしてくれていますので、春の1日を楽しみに残りの入院を頑張れます。

 

長い闘病生活にも慣れましたが、やはり本音では人恋しくなるもの。この素晴らしき山仲間たちには本当に感謝しています。

 

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閑話休題

前回、独りよがり自画自賛の武勇伝三連発をしたためましたので、そのついでにグチをば。

 

ヒマに任せて、我が愛する阪神タイガースのニュースを読み漁っております。ヤフーやライブドアなどのネットニュースには、コメントが付けられますよね。中には私同様、阪神に心酔する愛すべき御同慶がホノボノコメントを書かれており、それは楽しみに読ませてもらいます。

しかし大半は、現体制や監督批判の猛嵐。ルーキーや若手の起用方法に対する不満が多くを占めるのですが、もうクソミソです。

「これでまた優勝から遠ざかるね。こんな監督ならだれでもできる」

「この選手はキャッチャーでこそこれから伸びる。ファーストで使うなんて何考えてるんや、アホちゃうか」 

「無能な監督やらコーチは今すぐ去れ!」

などなど。

 

私感ですが、このようにボロカスにこき下ろすヤカラは、球場での聞くに耐えない野次同様、真のファンでは無くエセ評論家やと思ってしまいます。単に自らのストレスをタイガース批判で解消しているのでしょうか。発言内容は個人の見解ですし、言論の自由は誰よりも私が守りたいものです。その主旨も理解できなくは無いのですが、いくら匿名とはいえ、言い方が有るでしょう。

私は常々、選手のポジションを自分の夢想で勝手に決めつけるファン心理と、専門職が相互的判断を下して稟議の末、配置を決定するのは別次元だと思っています。彼らにとって大事な業務ですから。

夢を売るのもプロ野球かもしれません。そしてもちろん、彼らは一流のアスリート出身で有っても素晴らしき管理職とは限りませんし、その判断が間違っていることも起きるでしょう。

しかし私は、例え優勝を逃しても、それが再び暗黒時代に再突入する要因となるとしても、その彼らが下した判断を応援したいと思っています。何故なら、彼らこそが私の辛く厳しい闘病に奮迅する起因となってくれたスーパーヒーローたちだからです。

 

阪神タイガースよ、ありがとう。この43年も、これからも。

2017.3.2

 

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雑感/公園ゴルフ 〜それはあかんやろ〜

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2017.2.23 回顧録

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

その町は、四方を山に囲まれて、静かで落ち着いた良い土地です。そこにあるニュータウン内の自然公園での出来事。

 

その中の芝生広場は山に向かってなだらかに傾斜を作り、初心者用ゲレンデのようです。春のうららかなある日、いつものように子供たちと犬を連れ、お弁当を持ってピクニックしていました。芝生に寝転ぶと、空には大きく千切ったマシュマロのような雲が漂っています。あの雲に乗ったらヨーロッパアルプスまで連れて行ってくれるかなあ。でも偏西風やからアメリカ経由やなあ、といつもながらしょうもない事を考えていたはずです。多少脚色。

 

ああ、生きるって幸せだなぁ。今日の晩飯はなんやろかいな。と、この上なく寛いでいた時です。

突然、ビュッ、ビュッと明らかに場違いな風切り音が聞こえてきました。もっさり起きて音の方向を見やると、なんと!

少し強面の初老の男が、ゴルフの棒を振り回しています。しばらく観察していると、なんとなんと、地面にある白い球を思い切りその棒でパッカ〜んと打ったではないですか。まばらな人影の間ではありますが、50mは飛んだでしょうか。

 

これには流石に烈火のごとく立ち上がり、こう怒鳴りつけました。以下ほぼ原文ママ

「おい、何するんや!周りを見てミイ!子供が遊んどるんやぞ!当たったらどうすんねん!頭おかしいんちゃうか!」

 

普段、人に忠言申し上げる時は敬語で穏やかに話すようにしているのですが、この時ばかりは脳内会議で罵倒を選択しました。

オジン曰く

「なんや?その言い方は」

とかなんとか言ってこちらに歩み寄り虚勢を張って来ましたが、私はまったく怯まず上着を脱ぎ捨て、二の腕を露わにしながら

「わかりやすく言うてるんや!すぐやめなんだら警察呼ぶぞ!」

と恫喝しました。そう、国家権力を後ろ盾にしながらの卑怯な恫喝です。

 

その男がヤクザなのか、大企業の重役なのか、そんな事は預かり知りません。もしそうであっても私は間違った事は言っていません。

一対一、男と男の勝負です。ここで引くわけにはいかないでしょう。

 

暴力はいけません

現役アルピニストでしたし、モンブランへの筋トレ真っ最中の頃でしたから、もしそのゴルフ棒を武器にして来たらへし折ってやる自信はありました。そのあまりの暴挙にゴルファーとその棒切れが嫌いになったのは言うまでもありません。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

その後、私が本気なのに気付いたのか、ブツブツ言いながら男は立ち去りました。打った球を拾いもせずに。

 

無論、喧嘩になったり刺されるのは絶対に避けたいですが、心のやいばだけはいつも研ぎ澄ましていようと思っています。

2000年頃のいまと同じく血気盛んな頃の思い出

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雑感/強制矯正 〜女性による掘削式給水設備側方会議の一考察〜

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2017.2.22 エッセイ

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

それは長女が小学校の三年生、長男が二年生の音楽発表会の中盤に起きました。それまで耐え難きを耐え、忍び難きを忍びに忍んでいた私の堪忍袋の緒が遂にブチ切れたのは。

詳細は忘れましたが、オープニングから一曲目は確か四年生だったと思います。そのオープニングから既に始まっていたんですよ、最後列に陣取ったペチャクチャが。まだスマホも存在せず、ガラケーの動画では著しく画質が悪かった時代の話です。ビデオカメラを構えて大人しく機械操作をしている人はごく少数でした。

 

合唱が終わり、合奏になると楽器の音量で幾分マシにはなりますが、それでも耳触りに違いはありません。やがて長男の演目が終わり、他の学年へ。この辺りでも、まだ私のジャケットの裾を引っ張って、止めとけ抑えろとサインを送る当時の妻。そう、我が子供たちの母親のストッパーにより私は耐えました。

が、プログラムが進行して場の緊張感が取れたのか、長女の演目が終わる頃にはそのスズメたちの、まるで腐ったペンキをぶちまけたような醜いさえずりはその日の臨界に達したんです。

 

もうガマンの限界。

自らの子供の演奏のためだけに場を静かにさせる、底の浅いDQN親と思われるのは不本意でしたので黙っていましたが、グッドチャンス。我が子が演奏終了して次の学年と入れ替わるタイミングを見計らって私は立ち上がって振り返り、そのおしゃべりスズメたちに向かって口に人差し指を当てて眉をひそめました。そしてその指を顔の前で3度ほど左右に振ったのです。チッチッチッとばかりに。

本当は、

「子供達はあなた方に聴いて欲しくてどれだけの練習をしてこの日を心待ちにしてたとお思いですか。そんなにおしゃべりしたいのなら、今すぐ校庭に出て行きなさい!」

と一発ぶちかましてやりたいところでしたが、そのように声を荒げて児童を萎縮させてしまうのは本末転倒甚だしい。じっとガマンの子を貫き通しました。

 

しかし、私の決死のジェスチャーで辺りは水を打ったように静まりかえりました。以後、たった二学年でしたが、最上級生の変わりゆく男声とカナリアのように美しい女声のハーモニーを心から堪能することができました。

幸か不幸か、私の脳には欠損があるのか、羞恥心とか緊張と呼ばれる思考回路を持ち合わせておりませんので、このような振る舞いに対して特に高ぶった感情は生まれません。ある意味自制が効かない発達障害なのかもしれません。

しかし、従前の人生で純然たるドツボを経験してもヘラヘラ笑っていられるのは、それが幸いしたのでしょう。

 

この音楽会の1ヶ月ほど後の授業参観にブラッと訪れた私。今度はさすがに教室内では静かにしていたようですが、廊下に響き渡る甲高い、錆びた画鋲をばら撒いたような品性のない笑い声。

しかし、この時は私の顔を見るや、ピタッと静まりました。

やればできるやないか。

ほぼ100%女性のその場のみなさん、誰も私の眼を見ようとはしません。

ワイはクマか。あんたらなんか煮ても焼いても食わんぞ。

とはもちろん心のつぶやきですが、とにもかくにも静かになった校内で参観はつつがなく進行して行きました。

 

お上品な地域では

これらは、当時私が居住していた校区の民度が低いための瞬発的現象で、他地区や現在の小学校ではあり得ない事象なのでしょうか。しかし、私は間借り人ですが、近隣の中では落ち着いている方の分譲マンションホールでも同じくさえずりが絶えることがありません。

スーパーの駐輪場しかり、駅の券売機のすぐ前しかり。

当然ながら、男にもうるさい輩は多数存在します。飲み屋なら仕方ありませんが、道の駅に集う高級キャンピング車の面々や、コンビニ前にたむろする若い衆などなど。傍若無人な振る舞いがある分、男の方がよりタチは悪いでしょう。

うるさくしはる方々。時と場所をわきまえません?

 

この日記は武勇伝ですね、それ以外の何物でもない。

しかし、その嫌われ役を誰かがしないと、事態は好転しないのです。

見ないふり、聞かないふり。

そんな世の中、ゲェ吐きそうです。

2000年頃の思い出

 

 

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雑感/旅と旅行 〜真髄は人それぞれではありますが〜

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2017.2.21 エッセイ

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

幾つくらいからでしょうか、ひとり旅を始めたのは。どこからを旅と呼ぶか尺度が難しいところですが、とりあえず静岡在住の2歳の時、近所の東海道本線の踏切を越えて2kmほど放浪したのが最初でしょうか。もの心着いてからは、近所は別としたら小学校六年生の時、1人で母親の生家・高松市を訪ねた事が思い起こされます。

無類の鉄道好きであった私のこと、両親ともに列車や連絡船の乗り換えなどは心配してなかったようですが、流石に追い剥ぎに遭遇するなどの不安はあったのでしょう。父が仕事を抜け出して大阪駅の姫路行き新快速ホームまで見送りに来てくれて、その時に差し入れて貰った小さな都こんぶの赤い箱を懐かしく思い出しました。

 

さて、そのような放浪好きである私。旅を仕事にできた幸福に噎び泣いているものの未だもって大名旅行とは縁遠いのですが、それでも各地を旅していると、旅慣れた人と旅行をさせられている人の差はすぐに判ります。

 

私は職業写真家をしているからかもしれませんが、心に残る風景をとても楽しみに旅をします。

ところが、人様のことですから放っておけばよいのですが、よくあるのがガイドブックの写真の場所を訪れてまったく同じような構図の写真を撮り、それで満足して引き上げる人の多い事。

案内に載っている場所に到達することが目的であって、その土地やお店の背後に如何なる因果が含まれているかなど、どうでもよいみたいに感じます。

私はコンピュータゲームの類はしませんが、攻略本を買ってカンニングをしたような、楽に済ませた旅行の何処に達成感があるんやろ、と思ってしまうのです。ひねくれ過ぎですかね。

 

風景は見ないでも良いのですか 

特に目につくのは、ツアーで来られたとおぼしき妙齢のご婦人たち。テンションMAXでワアワアギャアスカくらいは可愛いとして。ウソです、ウザい。

ともかく、

「写真と違うじゃないの!本に書いてある花が咲いてないじゃないの!なんで私たちが来たのに雨が降ってるのよ!」

とまあ姦しいことこの上ない。

 

季節も気象も時間も違うから、ガイドブックと違って当たり前。その時、自らの心の印象を大切にし、その記憶の一助としてキャメラを利用すればよいのに。

それこそが旅でしょう。

 

要らぬ節介でしたね。こうやって、また旅先で良き触れ合いを無くして行く私でした。

早く旅に出たい病床より。

2017.2.21

 

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闘病記/痛み 〜がんの疼痛?いやいや、寝過ぎやし〜

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2017.2.16 入院初日/雑感

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

朝一番に登院して採血したところ、白血球は先週の約2倍に復活しておりクリア。血小板はボーダーライン当確線スレスレですが、これは何ヶ月もこの状態なんでドクターは抗がん剤にGoサイン。

なんとか月に一回のペースで治療を再開する事ができました(標準治療では月二回)。

 

これは良いのですが、先週から背中と左脇腹が猛烈に痛んで、夜も七転八倒・悶絶状態どす。このままやと惰眠を貪るのもままならないので、ドクターに懇願してどうにかしてもらう事にしました。

左肺に大腸がんが転移しましたので、そいつの悪さか。いや、それを意識しすぎるあまりの心因性神経痛か。素人がクヨクヨ考えても事態は好転しません。

私としては早期の社会復帰を目論んでいますので、仮にがん性疼痛であってもモルヒネは避けたいのですが、今は医療用麻薬に良いのが開発されているらしい。

痛みは心折れそうになりますからね。西洋医学バンザイ!

と心晴れ晴れとしていたら2件撮影依頼があり、もう予定も立てられるので受注しました。お仕事バンザイ!

やはり健全なる精神には健全たる業務が宿りますね。シンドイけどガンバ‼︎

 

検査前の心得

明日CTを撮ってもらうので、骨転移の有無や肺転移の増大などの予見はある程度立つでしょう。その結果を鑑みて、治療方針を決めたいと思っています。がんに特化したHP(ホスピタル)なので、アドバイスも的確で良い判断材料に恵まれていますので、安心です。

 

画像はこの闘病記には何の関係も無く、先日の強力寒波時に滋賀県に収束された北北西の強風による雪雲レーダーです。ヤフー天気さんから無断借用しました。このアプリのレーダーは信憑性が高く、観天望気を交えて気象予測に役立ちますよ。

と、宣伝したからチャラにしてね。

 

ちょうど滋賀県の形にだけ雪雲があるから珍しいでしょ?

雪害で被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

2017.2.16

 

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雑感/心境 〜追いかけて 追いかけて 死ぬまで僕は追いかけて行く〜

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2017.2.15 エッセイ

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

サブタイトル、リードはTULIPの「夕陽を追いかけて」。財津さんの名曲から借用しました。

 

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長かった冬型気圧配置もようやく収まり、久々に満月ならぬ満日に巡り会えましたので何気なく撮影していると。。。

 

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南方から、伊丹空港(ITM)へと降り立つジェットがまん丸のお日様を射抜かんばかりにやってくるではあ〜りませんか。これは本気で撮らないと。

 

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思惑通り、見事に落陽を捉えたジェットはほぼ水平高度を保ちながら私の視界を横切り、北摂へとランディングして行きました。

 

なるようにしかならん

1月2月は新しい治療と身体がマッチングせず、入院予定が変わりまくり。仕事もほぼキャンセルして経済的にも精神的にも体調にも余裕がありませんでした。

おかげで確定申告は余裕をもって仕上げる事ができ、無事本日投函しましたが。

 

経済環境は当然改善の兆しは見えませんが、精神状態はこの夕陽を射抜いたジェット機とそれをものともせぬ泰然自若の太陽神のおかげさまをもちまして、見事復活。

シベリアからの寒気で筋状の雲に覆われようが、二つ玉や爆弾低気圧にその姿を隠されようが、それは宇宙のほんの片隅の地球、その中の日本の近畿の大阪で私が見ている上っ面の小さな小さな事象であって、その雲の遥か彼方天上で太陽さんは毎日毎日、何十億年も変わらぬエネルギーを放出してくれているのです。

 

金がなかろうが薬がキツかろうが、そんなこと宇宙の営みの中では些細なこと。

この先、再び仕事に就くことができなければ不本意ながら国のお世話になる可能性もありますが、それは国民の権利として恥ずかしがることなく享受したいと思います。

いずれこの体に健康が戻り、それまで不撓不屈の精神を鍛え続ければ、やがてまた陽は昇るでしょう。

まだ五つ転んで六つ起きたくらいです。まだまだチャンスは残っているでしょう。体型はダルマそっくりですし。

 

明日は一週間延ばしになった抗がん剤治療の初日です。

骨髄抑制が収まっていて治療が始まり、副作用に苦しむのも運命なら、さらに骨髄抑制が酷くなって治療ができずガン細胞が大きくなってゆくのもまた運命。

いずれにせよ登る壁は険しく高い難敵です。

しかし、私は過去に多くの壁を登ってその頂から遠くを眺めて至福を味わってきました。

 

より高く、より困難。

高校山岳部に入部した時に、今でも山の師匠である顧問の先生より叩き込まれた信条です。

がんに罹って休職しても、復職できた。

離婚して子供と離れても、天使のような女性と再婚できた。

家を失っても、素晴らしい借家に恵まれた。

 

どんな困難に遭遇しても、邁進する気合さえ失わなければ、また笑える日が必ずやってきます。

その日のために、今日もしっかり食べてゆっくり寝ましょう。

 

ありがとう、真っ赤なお日さん。

2017.2.15 

 

 

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家内旅日記/家呑みと近所ツー 〜永遠のループにはまりつつ、脱却への道程をひた走る〜

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2017.2.8 絵日記

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

今日から入院の予定が、またしても空振り。どうもなかなか上手く予定通りに治療が進みません。自分ではホームランか三振かの外人助っ人的な大味タイプでは無く、コツコツと積み上げるアベレージヒッターだと思っていましたが、ちゃうのかな、体質。

 

明日から二つ玉南低のち冬型で降雪が期待できますが、治療もできないほど体が弱っているのにスキーや車中泊、厳寒ツーに出かけるほどアホではありません。こんな時は大人しく家バーで妻相手に呑むに限ります。妻は呑みまへんが。

で、ここ何日かの絵日記でも書いてくすぶった機嫌を直しましょう。

 

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まだまだ春遠からじですが、市場の魚屋で春の使者、「のれそれ」を見つけました。付け焼き刃のウンチクは控えますが、好きなアテのひとつです。半分は鯵の造りと混浴で九州甘口醤油に浸らせて変わり種海鮮丼に、残りはオーソドックスにポン酢でいただきました。

山の大師匠である恩師手作りの、スーパー超絶ウルトラ激辛の島とうがらしを一滴だけ垂らして。

こんなにたくさんのアナゴの赤ちゃんを生で食べるのに多少の罪悪感を感じつつ、その限りなく若い命のエネルギーを余すこと無く賜ります。

 

さあ、飲もうか

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本線の命水は、とっておきの逸品ではぜんぜんなくて、発泡酒とメーカー品の本醸造。流石に第三ビールでは無理が生じますが、発泡酒でもジョッキにて泡を立てれば美味しくいただけますし、普通の清酒もお気に入りの木をくり抜いたぐい呑で飲めば、過分な幸せに導いてもらえます。今日は満月の代わりにバーのスポットライトが映ってますがね。

 

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スーパーの惣菜ではなく、市場の鶏屋特製の焼き鳥で取り敢えずビールを飲み干し、海鮮で清酒が終わった後は、千枚漬けを肴にSL人吉号58654 焼酎をロックでいただきます。

フルムーンきっぷで日本縦断した時に熊本駅仕入れたこの焼酎、麦ですから全くの無味無臭。千枚漬けの鷹の爪で口からゴジラの如く吐き出す炎を消火するのにちょうど良き塩梅でしたとさ。

 

ところ変わって

 

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数日前、僅かな日和を狙ってペケと散歩しました。第二京阪道路下の天下の国道一号線を軽く制限速度+α+αで流して山城国探訪です。

 

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寒がりの妻は留守番の大役を任せ、ソロですので呑気なもんです。ナビも持たず、城陽市辺りのニュータウンを適当に走りました。

なに、晴れているので方角は判りますし、匂う方に向かえば行きたいところに出るもんです。風の向くまま、気の向くまま。

知らない道をトロトロ走るのはなんとも言えない高揚感を伴いますね。16の春、初めて原チャでご近所探検をしたワクワクを想起しました。ペケのミラーも青空を写し出せて幸せそうです。

 

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夕方近くになり、大阪府に戻った頃から大きな積雲発生。夜道に日は暮れませんが、濡れるのは嫌です。少しだけスピードを上げて、パパーンと家路を急ぎました。

 

春になれば、太平洋の大海原を眺めながらの昼寝でもしに行くかな。

2017.2月の思い出

 

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お仕事旅日記/スキー 〜ゲレンデが融けるほど治したい〜

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2017.1.25~26 ゲレンデスキー撮影

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

退院翌日に仕事でスキーに行ってきました。目的地は兵庫県北部のハチ高原スキー場。二週にわたる大雪警報発令のドカ雪で、山を越えたお隣の鳥取県では何百台もの立ち往生車が出るなど、災害級の大雪でした。

学校の宿泊行事として行われるスキーキャンプへの同行撮影で、開催も危ぶまれるほどでしたが、当日には冬型も収まり無事に決行です。

 

今回は大型バスに同乗して行きますので、スノードライブはお預け。仕事ですからね。

 

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早朝に出発して、1/12~14にプライベートで訪ねた養父市へと通じる北近畿豊岡道を北へ向かいます。豪雪地帯である遠坂峠をパスする有料道路の入り口も、大雪で看板が見えなくなっていますね。

 

雪国の暮らしを思う

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北近畿道内にあるSA代わりの道の駅、但馬のまほろば。施設は使えますがかなり積もっています。この辺りは冬季でもあまり積雪はないのですが、今回の寒波はやはり強かったようですね。

 

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終点間近の冬景色。生活する方はたいへんですが、旅人にとってはやはり白銀の世界には魅了されます。

 

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これは天下の一桁国道、9号線。天候は回復して路面は融雪していますが、路肩の雪で大型車の離合はシビアな状況に。みなさんご苦労様です。

 

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関ノ宮でR9を離れ県道に入ると途端に雪国の様相が強くなります。屋根の雪下ろしも前日まではしても仕方がなかったのか、もしくは吹雪でできなかったのでしょう。家屋の倒壊が懸念されます。

 

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バスは重量があり滑りにくいのですが二駆ですので、ここから始まる急坂に備えてチェーンを巻きます。これは先行していた別の団体。大型バス向けにチェーン装着場が設けてあり、全車必ずそこへ寄って作業を行います。

このような場所への一般車の立ち入りは遠慮したいものですね。

 

 

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山へ入りグイグイ登って行きますが、もう除雪した雪の壁は普通車の高さを超えています。

たまに現れる一般車。もう軽トラでも離合できません。地元の方ですのでへっちゃらでスーッとバックしていきますが、雪に慣れていないドライバーが混じっていると長時間立ち往生になります。

プライベートで運転するときは、常に先を読んで余裕を持った認知・判断・操作を心がけましょう。

 

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ゲレンデに到着しました。予想通り、駐車場に連泊していた車は小山の中ですね。これを引き出すのはかなりの難行。しかし、もっと雪深い地方の方は毎日これに近い作業をして出勤しているのです。

俺は南国だから関係ないや、ではなく同じ日本にもこのような地域差があることを認識しお互いが労わりの気持ちを持つようにしたいものです。

 

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今日はバスの中で車中泊、ではもちろんなくて宿で泊まります。ギャラだけではなく顎足代(交通費・宿泊飲食費)も総て出ますので気楽なもんです。

二階の客室に通されましたが、ゲレンデに面した二階の窓を超えて雪が視界を遮ります。少し雲が多くなり、小雪が舞ってきましたが大したことはありません。

 

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外に出て撮影業務をこなしつつ、新雪ラッセルして遊びます。気温はマイナス4度くらいでしょうか。ダウンジャケットに降り注ぐ水の結晶。雪印がそのまま落ちてきて、無地だったダウンに可愛い模様を創ってくれます。

 

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ドクターヘリが舞い降りてきました。但馬地方の広域救命医療を一手に引き受ける、このシステム。日本で最初にここで採り入れられたそうです。しかし、骨折程度では救急車が来ますので、この白い鳥が来た日は死亡事故、もしくはその手前確定です。氷ノ山の尾根から滑落か、ゲレンデで立木に衝突か。いずれにせよ、無事であってください。

 

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宿の屋根から垂れ落ちる滴が結氷し、見事な氷柱に。春までにどれほどの凶器へと育つのでしょうか。完全犯罪に使われませぬように。

 

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鴨鍋を美味しくいただく頃にはすっかり晴れ上がり、明日の晴天を告げるとともに放射冷却が始まります。明朝、黎明は里で-11℃予報。標高1000m近いこの宿の外ではどれくらいまでさがるのでしょうか。

 

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あけて1/26。思惑通り、絶好のスキー日和。一点の曇りもないドッピーカンです。しかし気温は思ったほど下がらず、この高原でもマイナス10℃ほどではないでしょうか。気温計は見ませんでしたが、顔に当たる冷気と指の痺れ具合でおおよその見当はつきます。

ハチ高原を取り巻く但馬名峰たち。三年前には山岳部の先輩と積雪期に一周登山、通称「ぶんまわし」をしましたが、その峰々が恥じらうようにピンクにモルゲンロートしてくれました。

 

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その主峰、氷ノ山1510m。

標高こそ低いですが、鳥取伯耆大山とともに、日本海からの北西風をまともに受ける屏風の役割のこの山。積雪量の多さとともに、東に張り出す雪庇ができる要素を北アルプス並みに備えていますので、遭難の多発地帯でもあります。

最近ブログや山SNSなどを見ていると、まったく雪山の経験がないのに講習会にも参加せず、単独で積雪登山をしている方をよく見かけますが感心しません。移動性高気圧に覆われて晴れ100%予報で出かけるのでしょうが、それでも思わぬ落とし穴があるのが雪山です。

この雪庇などは経験を踏まないと、どこまでが稜線でどこからが張り出しなのかはなかなか歩行中にはわからないもの。どうか、安全登山を励行するためにも経験者と同行するか講習会を受講してください。

 

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こちらは高原名の由来、鉢伏山1221m。ここの山頂にはハチ北へ通じるリフトが設置されており、登山しなくとも登頂できます。

 

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すっかり陽が昇って、この上なく心地よいゲレンデです。一昨日までの豪雪が昨日少し締まった上に粉雪が積もって、間違いなく今シーズンのベストコンディションでしょう。

顔馴染みの宿スタッフも、もうあれほどの寒波はこないでしょうから、今日が今年の最高の日じゃないですか、と言っていました。

 

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誰もいないゲレンデに思い通りのシュプールを描く。

時にロングで、時にショートで。

ウェーデルンで急傾斜を一気に滑り降りて、振り返って自らの軌跡を確かめる時、私は鳥になります。

バイクで風を切り、スキーで羽ばたく。

これ以上の至福がこの世にあるでしょうか。

私は生きています。

この足で大地に生きざまを刻みながら。

 

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森の木立も、ようやく雪の帽子を太陽にどけてもらって息を吹き返したようです。

あと何度かの猛吹雪との戦いを終えれば、陽光きらめく春が訪れるでしょう。

その時になれば、妻と散歩にでも来ましょう。

 

やはり、SKIは私の精神的杖でした。2月はまた長期の入院治療が待っていますので、もうこれないでしょうが、来シーズンもその次も、私は必ず雪の山で心を洗います。

 

シーハイル、ベルクハイル!

2017.1.28記

 

 

 

 

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