旅日記/いすみ鉄道 〜老兵は死なず、ただ消え去るのみ〜
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2014.2の思い出
どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。
おととい、大阪地下鉄のフェスティバルに行った記事を書いて、鉄が再燃しました。急いで過去ストックからこのいすみ鉄道フォトを引っ張り出して報告します。
前から気になっていたこの千葉県の中小私鉄。旧国鉄の気動車を買い入れて、当時の塗色のままで現役として走行していたのです。
それが、この国鉄色が無くなると聞きましたので、東京への所用ついでに行ってきました。もう3年近く前の話です。
その時は荷物をあまり持って行くことができなかったので、軽量化のためD4やD3を持っていけず、今は売ってしまったD300sのみだったので暗いところでの撮影はたいへんでした。画面では明るく写っていますが、冬の夕暮れはすぐに暗闇が訪れます。
がんばって感度をISO2500まで上げたのですが、シャドーの粒子が荒れ荒れですね。この辺りが、最新のデジカメとの差異でしょう。
レンズは当時持っていた80-200f2.8Dですので(今は70-200f2.8Gに入替え)、なんとかこの感度で動体を撮影することができましたが、安い汎用レンズだと厳しいでしょう。
遠くの山並みにキハのタイフォンが反響して、間も無く列車がやってきました。徐々に大きくなっていくディーゼルエンジンの頼もしい雄叫び。ポイントを通過する車輪のコトンコトンという音さえ消し去るその響きには、スマートな電車には無い郷愁が感じられます。
保線係員の方がなんとも凛々しいですね。健さんの世界が目の前に広がっています。
乗務員や職員の方の制服が国鉄で無いのは当然。それでも、車両のサビ具合やオリジナルのままの塗色を残してくれたことに、大いに感謝です。駅舎の佇まいといい、すっかり昭和に帰りました。
国鉄色が消えないように祈るのみ
この会社オリジナル車両との対比です。イエローが鮮やかですね。これは好みの問題ですので、このような新しく格好が良い車両の方が好きな方も大勢おられるでしょう。
私が大好きな国鉄色も、現役当時は全国統一色でなんとも野暮ったいと揶揄されたものです。それがJRになった途端の、各会社ごとに一斉に現代風に塗り替えられた原因の一つでしょう。
あとは、このような2トーンカラーは経費が余分にかかるらしく、今もって残存している115系などの旧型車両も、どんどん単一色に塗り替えられています。
線路に飛び降りた訳ではなく、手前の踏切からの撮影です。尾灯が付いているのでわかるように、向こう側へいったん引上げて行きます。その後、運転士が後ろの車両へ移動して、左側の引き込み留置線へと折り返すのです。
ほんのり赤く光るテールランプが少しづつ遠くなる、なんとも物悲しい情景。まるで幼い頃に母におもちゃをねだったものの買ってもらえず、ひとり置いて行かれた気分でした。
信号や尾灯で鉄路が紅く光っています。毎日幾度となく車輪に磨き上げられて、鏡のように光り輝く線路たち。明日も安全運行のいしずえとして、しっかりと列車を支えてください。
おもちゃを買ってもらえず路上で駄々をこねていた私を、見かねて母が迎えに来てくれました。そんな気分のこちらとは裏腹に、今日の疲れを取るべくしとねに向かって一直線です。
むかし、国鉄では急行がスタンダードでした。特急は一部の裕福な方やビジネスマンが乗車する高嶺の花。鈍行列車では行けない、遥か遠くまで庶民の夢を運んでくれたのが、このキハ58を代表とする急行列車だったのです。
長い間、本当にお疲れさまでした。もう国鉄も急行も存在しませんが、あなたがたの功績は未来永劫忘れられることはないでしょう。
国鉄色よ、永遠なれ!
2016.11.29