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旅日記/世界遺産・五箇山 〜雪深く、暮らしの辛さは微笑みで〜

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2015.3の思い出

どうも、acsekitoriことシバク・ドワレです。

 

深々と降り続く重たい湿雪。

どさっと落ちる音がして屋根の地肌が見えたのに、また次の日には家を隠してしまう白き悪魔たち。

雪をかけばかくほどに厚みを増してゆく、道端の氷の塊。

 

昨年の三月、五箇山へ撮影旅にでかけました。ちょうど春の低気圧が通り過ぎて天候は悪化しましたが、前日からの大雪で屋根にはたっぷりの積雪、撮影当日も降りしきる雪で撮影には好都合でした。

しかし上にしたためたように、暮らす人々はたいへんです。

 

この日の前日に大阪発札幌行きのトワイライトエクスプレスの最終運行日撮影をしましたので、NikonD3と70-200f2.8Gでの本気撮影です。この組み合わせは重たいのが難点ですが、良い筋トレになりますのでがんばりましょう。

 

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この時は北陸〜飛騨のロングキャラバン。金沢で夜の魚を楽しんだあと、砺波周りで五箇山入りしました。まず一番北にある相倉集落の有料駐車場にグラを止め、山を登ります。山道は1m程の積雪。踏み固めてはありますが、どんどん雪が降ってきますので軽いラッセルです。

私にはどうってことのない里の雪歩きですが、妻は生まれて初めての体験。珍しいのと子供のようにテンションが上がるのとでしんどさを忘れるのか、なんとかついてきました。

 

時々膝まで埋まる悪雪に苦労しながら展望所に着くと、目前には水墨画の世界が広がっています。平日とあって人影はほとんど無く、ただしゃりしゃりと雪の降る音のみが辺りを支配しています。

妻に雪のボールを投げられました。本格的な雪合戦は初めてのようです。私にはいっこうにあたりませんが、応戦した私の直球が腹に当たり、白旗です。

楽しいか?うん、楽しい。はしゃぐ彼女を見ていると、こんな周りの状況でも全く寒くありませんでした。

 

駐車場で16時過ぎでしたので、撮影しながら上に登った時には17時前。もう三月ですので陽が長くはなってきていますが、天候が悪いので暮れるのはもうすぐです。

夜道に日は暮れないとは言いますが、ここは雪の中。冷える前にくだりましょう。

 

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下に降りてきたところで、ちょうどあかりが灯りました。心まで照らされて、暖かくなります。降りしきる雪がスローシャッターで滝のように写っていますね。

この湿雪が曲者で、ゴアテックスや防水で無いウェアだと雨のように濡らしてしまうのです。クルマ旅ならなんてことありませんが、登山なら要注意。これで道迷いをして夜を明かそうもんなら、慣れていない人は1発で凍死するでしょう。装備は重要です。

私は例え車中泊であっても、妻には必ず冬山用ダウンジャケットとゴアテックス雨具を用意して万全の態勢で臨みます。大切な人ですから。

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次にクルマを進めたのが、ちょうど五箇山の中心部にある菅沼集落です。ここには無料の大型駐車場がありますので助かります。

ホワイトバランスは多少調整していますが、画像の色を変えることはしていません。デジタルになり、画像ソフトを使えば簡単に彩度や明度、シャープネスの調整ができますが、あまり触りすぎるとせっかくのレンズの特性が損なわれますし、何よりも現場の空気が逃げて行ってしまいます。それではもはや写真ではありませんね。

 

とにかく、この色調の変化で、時間の移ろいが判ると思います。

白かった空が薄い水色へ。そして青くなり、やがて群青に変わっていきます。その紺色が深くなり、やがて黒くなって木々が見えなくなる頃、この合掌造りがもっとも華やぐ瞬間が訪れます。

私は、空のグラデーションが大好きです。晴れ渡った冬空の暮れ行くオレンジや夜明け直前、黎明の紫も好きですが、このように重たい鉛色が深みのある藍色に染まっていくのも、雪国ならではの渋みでしょう。

フォトグラファーをしていて良かったと思える刹那です。

 

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すっかり闇が訪れた合掌造り。傘をさしているのは観光客でしょうか。地の人たちは、雪では傘などさしません。

 

今年も世界各国、日本中から多くの観光客が訪れるであろう、世界遺産合掌造り。

未来へそのかけがえのない遺産を引き継ぐためにも、まず日本人からマナーを守りましょう。あなたの行いは、子供達が見ています。

2016.11.30