飼い主と飼われ主/雑感 〜無駄に吠え、飛びかかられてもご主人なのか〜
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2019.4.13 エッセイ
どうも、シバク・ドワレです。
二日続きの読者減らし記事で、書き古されたベタな内容です。
世に愛犬家という文言があるならば、嫌犬家が有っても良いでしょう。
私は、かつて山暮らしをしているとき、紀州犬系の雑種犬を飼っていました。離婚して大きな子供達と一緒に離れてしまいましたが、私と共に山を駆け登るのが大好きな可愛いメス犬でした。
私が子供の頃には、親が同じく白い雑種犬を飼っており、そのメス犬と共にきょうだいみたいに育ったようなもんです。
ですので、未だに日本系雑種犬を見ると微笑ましい気持ちになります。
対して妻は犬の飼育経験がなく、それどころか子供の頃に噛まれたり吠えられたりしたらしく、今でも犬を見ると恐怖におののいています。
ペット禁止のマンション暮らしですから、日常生活ではあまり問題は起きません。
具合が悪いのは、キャンピングカーやオートバイで訪れる道の駅や高速サービスエリアなどです。
もうお判りですよね?
あまりにも躾が為されていない犬が多くて、犬好きな私でも閉口する事が多いのですよ。
例えば、無駄吠え。
道の駅のトイレ前の柵に繋がれた犬が飼い主を探してキョロキョロしていますが、見ず知らずの人間が数多く側を通る恐怖からか、キャンキャン牙を剥いて吠えまくります。
一度は、道の駅だったかサービスエリアだかに駐めてあった車の横を妻が通過しようとした途端に、車内の犬が飛びかからんばかりにギャンギャン吠え倒し、窓を爪で引っ掻いて襲おうとしたのです。
幸いに窓は閉まっていましたから妻に実害はありませんでしたが、顔面蒼白でした。
その様子を見ながら直後に私が車内を睨むと、なんと運転席から後部座席の端っこまでジャンプして逃げ、腹を見せて情け無い声をキュい〜んと絞り出していました。
この場合、妻と私のどちらが悪人フェイスになるのでしょう?誰か教えて下さい。
そして、道の駅やサービスエリア内の舗装面のあちこちへの小便。
昔と比べたら大は拾って処理する人が多いですが、中にはそれを施設の人間用トイレに流したり、その手前で落としたり。
あたりは知らずに踏んづけた人の足跡で、惨状を呈しています。
他には、ロングリード。
さすがに現代ではドッグラン以外でノーリードを見かける事も少なくはなりましたが、10mも人間の手から離れるリードなら、無いも同然です。
飼い主は、
「ウチの子は大丈夫だから!」
みたいな発言をするケースが散見されるのですが、何に対して大丈夫なのか、サッパリ分かりません。
匂わない?吠えない?噛まない?でもじゃれるくらい良いでしょ、可愛いんだから💕
って感じなのでしょうか。
別の情景では、その犬の家の人間なのでしょうが、腕や脚にじゃれまくって甘噛みし、マウンテンと呼ぶのでしょうか前脚を人間の胸あたりにまで伸ばして抑えつけ、人間の顔をベロベロ舐めている犬を見たことは一度や二度ではありません。
これなどは、完全にその人間を手下だと思っていますよね。
私など、手指が切れていることが多いので、もし舐められたり甘噛みされたら雑菌に感染します。 もちろん、近づきませんが。
生後直ぐから無駄吠えや甘噛みを禁制にしていたら、このようにはなりません。
犬種で差別することにつながるかもしれませんが、キャンキャン吠えるのはちっこい犬に多く、ロングリードで悠々自適にのさばらせているのは大型犬に多いですね。
たとえそれらの行為がハイキングをする山であっても、完全なる私有地ではなく公道に等しい登山道なら、私はロングリードやノーリード犬連れは道から出た窪みなどの片隅にピッケルかストックで指示して追いやります。
持ち主、いや飼い主とケンカになろうとも、理由を説明して私達が見えなくなるまで動かないように要望します。
その理由とは、山である以上、いつ他の獣の気配を感じて犬が暴れ出すかわかりません。そうなれば、躾のされていない犬など、直ぐさまパニックになり、ケモノに豹変し、近くにいる人間を噛み倒す危険性が増大します。
伏せ!待て!No!よし!のしつけは、単にエサをやるタイミングだけでは無く、そのような突発事態からその当事犬を含め周囲全ての生き物を守るための訓練なのです。
プロの狩猟犬は、猟師が倒すために獲物を誘導するよう最初は身を伏せ、行けの合図で傍から吠える事を訓練されていますが、アマチュア犬がいきなり多動物と出くわしたら平常心ではいられないでしょう。
熊や猪にしても、いきなり素人犬に正面から吠えられたら、逃げずに向かってくるかもしれません。そんなのの巻き添えは御免です。
私も無益な殺生はしたくないので、私が見えなくなるまで動かない方がその犬のためですよ、と飼い主に通告します。恫喝ではありません。
野良犬の集団でもない限り、飼育犬が牙を剥いて襲い掛かってくるのを一撃で倒すくらいの技量体力と気迫は、まだ失っていないつもりです。
そこでも先ほどの、ウチの子大丈夫論が出てくる事もありますが、暴れないと断言できるのでしょうか?
これが、ニュータウンではない田舎の里にある集落なら話は変わってきます。そこには、ローカルルールが存在するからです。
何百年もの昔から庭を自由に駆け回り、時にはいち里も離れた田んぼに遊びに行っても必ず帰ってくる可愛い番犬。
その山里や漁村に無断で立ち入っているのは、旅人である私達です。それを、公道だから繋いでくれとの意見を振りかざす似非正義人面は、私にはできません。
考えに矛盾があり、偏見もあるかもしれませんね。
ですが私はどうしても、血統書付きの小さな犬を胸に抱いて犬の命令を聞き、大型犬に飛びかからせている、犬をウチの子と人間扱いする人には共感を持てないのです。
私だって、クルマやオートバイを彼や彼女と擬人化して呼ぶときもあります。可愛いヤツらですから。
しかし、そのクルマやオートバイは、飼い主である私が無茶をしない限り暴走する事は絶対にありません。誠にもって、まるで魂が無いかのように従順なるしもべなのです。
下へ続く
保護センターとの名目の処分場
私の飼っていた犬は、兵庫県にある市立の保護センターから貰い受けました。
もう生後半年以上経過しており、子犬好きな人間には見向きもされない可哀想なヤツでした。その場でわたしが譲渡書類に署名しないと、一週間後には薬殺処分の運命だと聞かされました。
育ってしまい貰い手が無いのと、脱走癖があるからです。
アコムのCMの如く、目を見つめられて感情移入して貰ったのではありません。いや、そいつは私の目を見た瞬間、目を逸らしました。
私の顔が怖いのではありません、たぶん。
その保護センターには、当然プロの調教師が在籍しており、巣立つ犬に対して厳しい躾とトレーニングを施して、安心して家庭に送り出せるようにしているのです。
その犬の担当教官は、私と同年代の男性でした。つまり、私にその怖い怖い調教師をカブラせ、檻の外なので一般者ではあるが、目を逸らせたのです。
そのセンターでのやり取りと調教目的を真摯に受け止め、躾の大半が為されているお墨付きなので、譲り受けたのです。
その調教のおかげで、伏せや待て、良し!などの号令には見事に従順で、その後の躾も散歩も実に楽でした。
拾い食いをしそうなら待て!、他の犬に飛びかかりそうなら、待て!。
唯一、電柱の匂い嗅ぎだけは生き甲斐のようでしたから、許しました。そのために散歩を懇願されているようなもんでしたから。
電柱には他犬の尿がかかっており不衛生ですが、どのみち自分の肛門を舐めて綺麗にするのが犬ですから、同じようなもんです。野生のキツネはいましたが、そんな電柱で用足しはしませんので、寄生虫のリスクも低かったと思います。
ですから、私は犬に顔を舐めさせませんでした。ここに、犬を抱いた人がキスまでさせている事のおぞましさにつながります。
我が子のように可愛がっても、犬は犬。
それを無理矢理空調の効いた室内に閉じ込めたり、外は寒いからと還暦祝いのようなチャンチャンコを着せたりはしませんでした。
私も室内で飼育していましたが、そもそも人間にも空調は効かせまんでしたから。
どうか愛犬家の方々、犬嫌いな人もいる事を念頭に置き、躾には全力を尽くして下さいね。
2019.4.13
ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。