ひなたぼっこ/雑感 〜くる病予防に今日もカメとなる〜
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2018.2.14 聖バレンタインデー独りきり
どうも、シバク・ドワレです。
草原で大の字になり、この上なく晴れ渡った紺碧の空を見上げて、私はしばし将来を考えていました。
ふと横の雑草を見やると、てんとう虫が細長い葉先まで歩いて行こうとしています。中間を過ぎると、自らの重さで葉先がしな垂れててんとう虫は落ちそうです。すると、背中のななつ星を見事に広げて飛び立って行きました。しな垂れていた葉先は、ピンと元のように背筋を伸ばしてあくびをしているようです。
高校三年生、18歳。
周囲は共通一次に向けて勉学に余念が無く、慌ただしさが増している晩秋でした。
私は来たる大学生活での山岳部活動に想いを馳せ、縛られ続け制約の多かった高校山岳部からの卒業による希望と愛惜に、複雑な想いだったのです。
そのときは小春日和。
陽炎の上から燦々と降り注ぐ陽光は、私を私学一本にして浪人はしない決意を与えてくれました。
時代変わって、病室のいま。
今回のベッドは南向きの窓側です。南中高度の落ちた真冬の日差しは、寒い中にも窓越しながら強烈な刺激を与えてくれます。私の爪先から始まった日光という名の天然カイロは、スネから大腿部へと徐々に私という小さな山のピークへと登ってきています。
三寒四温。
昔の人は、絶妙なる形容を私に伝えてくれました。寒波は黒潮の蛇行に合わせるようにまだうねりを伴って西日本まで押し寄せますが、日差しだけは永遠普遍に日毎強くなってくれます。
あ〜気持ちよか!
今日、1週間ぶりに風呂に入る事ができました。この病棟には個室風呂があるのですが、男性は月水金で祝日は使用できません。先週金曜日はまだインフルの余波に苦しんでおりましたので、入れなかったのです。足を伸ばせる浴槽にたっぷりと湯を溜め、獲物を狙うワニの如くアゴまでヒタヒタに浸かった私は、その命の湯に心の底から叫びました。
「あ〜、極楽極楽」
北欧のサウナがそうであるように、人間の頭は高温と極低温の体感を繰り返すと、ドーパミンなどの脳内快楽物質が分泌されて、この世のものとは思えない悦楽の境地に達する事が可能です。
実際私も過去に、青春18きっぷを使って独り秋田の乳頭温泉まで出かけた時に、露天風呂に浸かってはすぐ横の雪の上に寝転がる所作を繰り返しました。
その湯治場の湯温は45度ほどだったでしょうか。罰ゲームのような入浴に都会人の私は顔を真っ赤にして、たまらずに隣の新雪に飛び込んでみた時の至福感。
しかし、雪で鍛えた私とて、5分と雪中にフルチンで横たわっていると、縮み上がります。
で、再び煮えたぎる湯の中へ。
これを5回ほど繰り返すと、辺りには花が咲き乱れ、天女が舞っていました。
死にかけてたんやないかって?
いや、そこは混浴でしたので、本当に天女が舞い降りてくれたのです。
このように、寒い時ほどお日様やお湯の有り難さが身に沁みますね。
そうや、次のキャラバンは湯治にしよ。
2018.2.14
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