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ポップアップルーフの思い出/過去のキャンピングカー 〜屋根裏部屋はよく揺れる〜

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2019.3.6

どうも、シバク・ドワレです。

もう、20年以上前の話です。

当時は空前のオートキャンプブームで、休前日などはどこのオートキャンプ場も予約がなかなか取りにくく、ましてやGWや盆などは半年前くらいの予約受付日の午前中には全てサイトが満席になる、凄まじい状態でした。

スキーゲレンデも同じような状況で、まだネットゲームなどは無くてファミコンやプレステ程度でしたから、ファミリーでアウトドアするのがどこの家庭でも標準だったのです。

 

そんなブームのさなか、マツダのボンゴがフルモデルチェンジされてボンゴフレンディと言う名のミニバンになり、そのバリエーションの一つにオートフリートップなる、三角屋根の片側が持ち上がり二人用くらいのテントになるモデルが併売されました。

狙いはオートキャンプの中でもズバリ車中泊

それまでにも、西ドイツのウエストファリアなどのビルダーがフォルクスワーゲンのT4などのバンに、手動で屋根を持ち上げるルーフテント付きのキャンピングカーを製作していましたが、なんとホンマの自動車メーカーがそのような奇抜な、しかも電動で持ち上がるテント付きの車種をオプションではなく正規のグレードとして販売した事に仰天しました。

 

当時私はピックアップキャビンと言う、トヨタハイラックス4WDの荷台に家を載せるキャンピングカーに乗り、セカンドカーとして旧ボンゴを所有していた私は大いにそそられて、ディーラーに見物に行きました。

 

結果は、ミニバンになりノーズがある分、室内居住空間が狭くて、4人家族が寝るには狭そうだったのでパス。屋根裏部屋に2人寝て下のシートに2人寝るならなんとかなりそうでしたが、トイレに行くのがとんでもなく大変そうなのでやめたのです。シートで寝るのはデコボコでしんどそうやし。

 

しかし、そのアイデアがなかなか頭から離れず、ピックアップキャビンの次期キャンピングカーとして、アムクラフトというビルダー製のヨーロピアンなるセミキャブコンを購入しました。

これはタウンエーストラックの荷台部分にFRPで立派な家を作製してあり、トイレやシャワー室も付いている本格的なもので、立体駐車場対策で車高を2.1mに抑えるべく、手動ですがポップアップルーフが付いていたのです。

下へ続く

果たしてどうだったのか

使用した結論。

やはりダメでした。

子供はワクワク感がたまらんかったみたいですが、先ずは先述した二階の住人のトイレの問題。

構造としては、車体屋根の上に固定してある二等辺三角形テントの片側を持ち上げて空間を作り、車体屋根に貼り付けた絨毯状の床に寝るスタイルです。

その床の片側にスライド式の穴が開いており、そこから一階へ降りるのですが、トイレへ行くたびにもう1人を体育座りさせて穴を確保しないとならないのです。

まだ幼い息子を、寝ぼけた状態で降ろすのも一苦労。ましてや、下には母親と娘が寝ていますから、踏んづけないようにシビアな作戦を遂行しないと車外へ出ることもままなりません。

 

当時の私は、現在のような2時間に一度の水様便排出体制ではありませんでしたからマシではありますが、今の10倍は酒を飲んでいましたから小用に行くたびにその作戦です。

これはたまらんかった。あれはどうやら、一度就寝したら朝までぐっすりと寝続ける、酒など飲まない若者向けの車だったようです。

 

他のデメリットとして、ポップアップルーフのサイドはテント生地でできていますから、風雨に弱く外音にたいして防御が皆無で、寒くて暑く、うるさい。

キャンプ場なら構わないのですが、キャンピングカーですから道の駅やサービスエリアで寝ながら長距離キャラバンをしないと宝の持ち腐れになります。キャンプ場でテントの雰囲気を味わいたいなら、テントを張ったらしまいですからね。

その時に高速SAなどで屋根を上げて寝ていると、70%くらいの確率で長距離トラックやDQN系ウーハー族などが横に駐まってアイドリングする嫌がらせを受けました。

こんなとこで何しとんねん!ってなもんでしょうね。当時は車中泊などごく一部のささやかな楽しみでしたから。

鉄板やFRPではなくて薄い生地の向こうにトラックですから、そらあ、うるさい事うるさい事。

 

またある程度の防水は効いていますから小雨程度なら大丈夫ですが、ゲリラ豪雨みたいなのが就寝後に襲来すると悲惨です。じわじわと雨が染み込むのは、女子供にはストレスが掛かります。

当然ながら、2mの高さにあるテントですから、風に弱い。横から突風に吹かれると、車体ごと倒れるんちゃうか!くらいに大揺れします。

まさか台風接近時にルーフを上げたりはしませんが、突然の横風など山間部や海岸ではごく普通の現象ですから、その度に屋根を下ろして下に降りて寝るのは、ホンマにじゃまくさい作業でした。

 

しかし、そのツーフロアにすることで広大な空間が生まれるのは魅力で、4人と一匹が寝るには快適でした。特に屋根が持ち上がることにより、最後部のキッチンとトイレシャワールームに立てるようになったのは、寝る前の家族団欒には大きなメリットです。

が、やはりデメリットのあまりの大きさがそれらの快適性を凌駕して、僅か1年で本格的なキャブコンへ乗り換えてしまいました。

 

今は夫婦2人旅ですから、ギャレーやコンロを設置するダイニングキッチン以外に1.5×1.8mほどのスペースさえ確保できれば、屋根の上などに揺られながら寝ずともワンフロアで充分です。

もう一度ポップアップルーフのキャンピングカーの良いのが出てきたら、買うか?と問われれば、100%買わないでしょう。

マツダも、新車時は良かったのですがメンテナンスの問題などからやがて廃盤になり、後継機種も出ませんでしたし、他の自動車メーカーも手を出しませんでしたね。

あれはやはりマニア向けの奇抜なアイデアであり、あまり実用性は無かったと思います。

 

以上、乗ってみないと判らない、昔のキャンピングカー経験談でした。

2019.3.6

 

ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。

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