車内電装 コードの接続初歩 &ロケバン小リフォーム電装手直し/自作 バンコン キャンピングカー 〜繋いで伸ばし、明るく使う〜
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2019.7.6 明るさ維持
どうも、シバク・ドワレです。
気分転換の車中泊先からお届けします。
今日はロケバンの電装手直しの記事なんですが、せっかくなんで、まったく自動車の電気関係をセルフで行ったことの無い人への初歩的マニュアルも兼ねたいと思います。
ベテランさんからしたら当たり前過ぎて見る気も起こらんでしょうが、誰にも最初の一歩は必ずあるもの。
まさかバックスみたいなカー用品店で、一から十まで手ほどきを受ける訳にもいかないでしょうし。パーツを売ってるんですから、教えてくれても良さそうですけどね。
私も最初は見よう見まねで始めた素人工法ですから、間違っている点もあるかもしれません。相手は電気ですから、取り付け方によっては漏電やショートが起こり、車両火災の可能性も充分あります。
ですので、くれぐれも細心の注意を怠ることなく、行き詰まってしまったら立ち止まる勇気を持ってください。その時に、カー用品店で不明点を尋ねれば良いのです。
当たり前ですが、自己責任で取り掛かってくださいね。それと、現物を見られないので質問をいただいても答えようがありません。今日の記事は、工具の使用法などの初歩の初歩です。実際のパーツ取付などは千差万別でケースバイケースですから、あくまでもご参考までに。
私はかつて医療機器修理業責任技術者の有資格者ではありましたが、電気系の大学ではありませんでしたから、生半可な知識でさも正当なように指導する方が無責任だと思っています。
だから訊かんといてね。
下へ続く
電装いじりの工具から
それでは始めます。
今日のお題は、天井に連なるLEDラインテープの、
「バッテリー減ってもうたやんけ!ほんなら電源を別系統から取ってまえ!作戦」
です。紳士的な表題で恐縮です。
ここのところ連日の車内作業で小リフォームの連続なんですが、場所は病院駐車場、天気は梅雨空です。車内をライティングしないと真っ暗ですが、ソーラー充電も追い付かず。
下の画像にあるように、ついに天井照明専用ディープサイクルバッテリーの電圧が、10.6Vまで降下してしまいました。レッドゾーンです。
10ボルトを下回ると、さすがのディープサイクルバッテリーと言えども、回復力がお亡くなりになってしまいます。これは遺憾。
で、有り余るサブバッテリーを活かして、別のラインを増設して都合により切り替えることにしました。特に、最近購入したsuaokiリチウムイオンはパワーがモリモリしていますし、もう一つ携帯用バッテリーがありますから、そやつらのDCソケットに差し込めるようにすれば、病室や自宅で充電するのも簡単です。
同じメーカーの折り畳みソーラーパネル60Wも常設しているのですが、おひさんが出てくれない事にはねぇ。
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ロケバンに常駐させている電装部品軍団の中から、赤黒コードとスイッチ付きシガーライタープラグ、割込みタップを取り出します。
コードの太さの事を、スケアと云う単位で表すのですが、1スケとか、2.5スケと呼んだりします。
今回のラインには大電流は流しませんので、大きなスケアのものではありません。
これが5Ah(アンペア)を超えてくるようだと、例えばフォグランプの配線やバッテリーを並列に接続するなどの場合、極太にしないと焼損し、発火します。
時々ニュースで、エンジンルームから火が出てスポーツカーが全焼!とかの報道がありますが、大概このスケアの小ささ(細さ)か、バッテリー端子の緩みによる火花の発生が原因です。トラックの車両火災なら、エンジンオイルのノーメンテに拠るオイル不足が多いですけどね。
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これが肝心要の工具。
私は電工バサミと呼んでいますが、メーカーのエーモンでは電工ペンチって言うみたいですね。いわゆるワイヤーストリッパーとかワイヤーカッターってヤツです。
それぞれ専門の高級工具も有るのですが、これ一つで、切る・剥く・カシメる・測るなどができる優等生です。しかし逆もまた真なり、何でも屋は専門工具に比べると使いにくい点もありますし、チャチではあります。
まあ最初の内は安いものですから、文具バサミなどを使わずに、せめてコレを買ってください。
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更に、ギボシと言う名のコード接続パーツを引っ張り出します。
先程出した、スイッチ付きシガーライタープラグのコードを赤黒コードで延長するのに使います。
このギボシにはオスとメスの形状があり、後で説明しますが、細かい作業でかしめるために最初のうちは失敗ばかりでロスが多いです。やっては捨て、やっては捨て。
ですので、20セットなどの多めに入ってる方をお勧めします。
四箇所接続するんやから、4セット入りでええわ!などと侮っていると、必ず足りなくなってカー用品店かホムセンに走ることになり、その店が遠ければ燃料の無駄ですし、そもそも作業中のクルマを動かせずにお手上げになる事もあります。
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私は百均のこんな箱に、ヒューズや金物類を見えるように収納しています。
もちろん、車内に。出先でヒューズが切れた時、自宅に置いてあったら意味なあし!ですよ。
で、その不足がちなギボシ。
キッチリ今日も、まさかのメス切れでした。おかしいなあ、こないだぎょうさん買うたのになぁ。
そこで慌てず騒がず。
ギボシではなく、平形接続材の予備が入ってましたので、片方はそれを使います。別に見える部分や無し、安全性もまったく無問題ですから気にしません。
まずはコードの先端の被覆を剥きましょう。
スケアに応じた部分に合わせないと、大きな場所で細いコードなら滑るだけ、小さな場所で太いコードを剥こうとするとパチンと切れてしまいます。適材適所ですね。
これがコードにギボシをカシメる方法です。
最初に説明すると、赤黒コードは赤がプラス、黒がマイナスで判りやすいのですが、シガーライターソケットなどから出ているコードはどちらも黒ベースで、実に解りにくいです。
真っ黒がマイナスは変わらず、黒に白ラインが入っているのがプラスです。
ギボシは空洞になっており、そこに剥いたコードを差し込みます。で、二箇所でカシメるのですが、先に外側の被覆付きのところをカシメた方が良いでしょう。電線むき出しの先端の方はカシメるのが難しく、すっぽ抜けて無駄になるからです。手前を先にカシメると、安定します。カシメるカシメる言い過ぎですな。カシメフェチ。
よく、本当によく忘れるのが、このリーク(ショート)防止の為にかぶせる絶縁ゴム帽子。
先にコードに入れとかないと、カシメてからでは被せられません。なんか隠微な響きが漂いますが、必ずゴムは事前に被せましょう。
絶縁テープを巻いて対処する方法もありますが、夏の暑さでテープが解ける危惧があります。ましてや、絶縁対策を怠るなど、自殺行為。プラスマイナスがちょっとでもぶつかると、ホンマに火を吹きますよ。
言い忘れましたが、上記の理由から、コード接続やパーツ取り付けを行う時は必ずバッテリーからせめてマイナスを外して行ってください。低電圧でも、油断大敵です。
完成図。
パチっとするまで、確実に根元まで絶縁ゴムを押し込みましょう。しかしこれが曲者で、力を入れ過ぎるとせっかくカシメたギボシがすっ飛んで行きますので、そこは彼女に接するように、優しくジェントルに。
これもギボシが不足する要因です。
既に右側に赤いパーツが写っていますが、これは旧バックカメラから来ていたシガーライターソケットを使いまわしている所為なので、無視してください。
これが本日の要、割込み(分岐)タップ、正式名称配線コネクターです。
一つのコード、ラインから2系統に分岐させることができます。しかしこれも細いスケアと同様、大電流が流れる部品には不向きです。そのようなパーツ、例えば大音量のオーディオなどを自作するのでしたら、間にヒューズを挟むなどの対策を考えなければなりません。
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私を含めて文系のみんなはもうすっかり忘れてしまってるけど、中学理科で習ったように、電圧と電流は別物です。12Vでも流れる電流が多ければ、火災は発生します。電線が細いほど抵抗が大きいので、電流が多ければ焼き切れてしまうのです。オームの法則ってやつの一部ですね。
今日、いちばん気を遣った作業。
既に開通しているラインに割り込ませますから、接着しているプラスマイナスのコードを分離しなければなりません。イヤよ、離れないで!と泣きすがる彼女を振りほどくが如く、思いきりが必要です。
しかしハサミなどで強引に引き剥がすと、被覆に傷がついて電線がむき出しになり、リークの危険性が生じます。
あくまでも丁寧に。
私は、よく切れるメスのようなナイフの先端でごく少しだけカットを入れ、後は親指と人差し指の爪でOKサインを作り、ちょっとずつ割いてゆきます。
無事にプラスマイナスを分離できたら、タップに挟んでプライヤーでカシメましょう。
パチっと音がしたら成功。グニャッとした感触なら、失敗です。
写真を撮るために持ち方が変ですが、実際はもっとスマートです。
本線はタップの両側が開いているほう、割り込ませる方は行き止まりのほうにコードを通します。
それしかできない構造ですが、日頃からガサツで相手の気持ちを考えない人なら、強引に逆に入れてカシメてしまい片方が浮いてしまいます。私ではありませんよ?
無事に割込み完了。
緩みが無いか確認したら、所定の場所にキッチリと仕舞わないと、何かに引っかかって張力がかかると、簡単にすっぽ抜けますからご留意を。
発光するかのテスト前ですが、私の車内での工具袋。
まさか自宅のような巨大な工具箱を積んでおけませんから、このように工具やパーツごとに違う収納を作っています。
電装に限りませんが、細かな作業は整理整頓が命。
ひいてはそれが安全に繋がります。ヒヤリハットは避けましょう。
これが、隠しダネのサブバッテリー、大自工業(メルテック)の20Ah液体バッテリーです。
容量の割にクソ重たいのが難点ですが、国産の安心感から永らく使い続けています。サイズも先程のリチウムイオンの四倍くらいありますが、AC100VもDC12Vも使えて、USBジャックも一つですが装備されています。
今はリチウムイオンのやつが完全に主流ですが、おそらくチャイナのメーカーはこれを参考にしたんとちゃうかと邪推するくらい、機能が同じ。
今年に入ってから内臓バッテリーが死んだので、自分で20Ahのディープサイクルバッテリーに交換しました。サイドのネジを4つ外すだけで簡単に交換できます。
パソコンのSDDやRAMの交換と一緒で、メーカーに依頼する半額から4分の1くらいの経費で完了できます。
メーカーでは技術料、人件費がかかりますから当然ですけどね。
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メルテックのDCソケットに、本線から分岐させたシガーライターソケットを差し込み、スイッチをオンに。
ちゃんと点灯しました。もちろん、本線の方も生きています。
これで、バッテリーが弱ったらすかさずもう一方のサブバッテリーに切り替えられます。めでたしめでたし。
実はロケバンの座敷下にはこのように隠し折り畳みシートが存在します。
この奥にパーツ類を常備して、工具は座敷上の取りやすい小物入れに収納しています。
この隠しシートが秀逸で、座敷に通路に面して腰掛ける時に、ちょうど良い塩梅の足置きになります。
それはロケバンの座敷床下収納が収納力増大のために二階建てで高いからであり、決して私の足が短いからではありません。
先日作製したミニカップテーブルとの位置関係もバッチリ。
ここに腰掛けて、ボンヤリと外を眺めながら呑む酒の旨いことったら。
蛇足ですが、私は一連の流れをこのようにiPhoneのメモに記入して、終わった作業から済をつけてゆき、カットしていちばん下へ持ってゆき、ペーストして保存しています。
そうしないと、いつなんのリフォームをして、それが如何なる作業内容だったか判らなくなるからです。
その意味では、ブログは大いに役立っています。
まだスマホどころかパソコンさえなかった頃、手書きでメモを見ながらする作業もよき思い出です。
さあ、いかがでしたか?
あまりに長過ぎて、手順が分からなくなりましたか、そうですか。
まあ、お気張りなはれ。
2019.7.6
ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。