成長痛/雑感 〜痛む時は休ませて、痛まない時に使いまくる〜
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2019.8.6 エッセイ
どうも、シバク・ドワレです。
私は昨秋から、謎の背中痛に苦しめられていました。夏休みに腹筋と背筋を鍛えた成果が出たのか、おかげ様で今は落ち着いていますが。
胸椎/胸骨のど真ん中、みぞおちの反対側のあたりが痛むのです。どうやら内臓ではなく、脊柱そのものが夜となく昼となく痛んでいるみたい。
末期がん患者がそのような症状を呈した場合、医師がまず疑うのは骨転移です。仮に骨転移が発見されれば、抗がん剤の種類を変えたり、放射線治療を行うなど治療方針が変更される可能性が高くなります。せっかく今までの薬に慣れてきて、耐えることが容易くなっている副作用が、別の苦しさとして出現するかもしれません。
なにより、そのあまりの激痛を抑えるためにモルヒネなどの医療用麻薬を投与される事になってしまうと、その前後は運転ができなくなってしまいます。
生き延びるために必要な措置だと言っても、やはりそれはツライ。私にとって今の生き甲斐は、妻以外にはロケバンとペケの運転なのですから。
そのため去年11月と先月、念のためにMRI画像検査を受けて、専門の診断医により腰椎椎間板ヘルニアの増悪と腰部脊柱管狭窄症のダブル疾患悪化を指摘されましたが、骨転移の兆候は見られずとの診断を受けました。
私にとっては朗報です。
増悪してきていたヘルニアの患部は骨盤のすぐ上、本当の腰そのものなんです。
画像上、素人目にもはっきりと解るその患部は、腰椎椎間板が飛び出して脊髄の神経の束をグサッと突き刺しています。ナースがその画像を見て、美しい顔を歪めるほど。
本来ならこの突き刺さり方だと、痛みに耐え切れず麻薬系鎮痛剤を使用するか手術を受けることを選択するケースが多いらしいですが、幸いな事に私の患部は神経根がV字に分かれて上下に連続しているちょうど中間点(画像の赤矢印の先端部)に刺さっているので、マシみたいです。
不幸中の幸い、悪運強し。
しかしそこではない、背中の中心に於ける痛みは謎のまま。で、私が思うにこれは、成長痛なのではないかと。
あんたいったい何歳やねん!って?
56歳です。もうええ歳ですな。
私が中高生の頃は、親父よりも年上の56歳なんて、お爺さんだと感じていました。
それが成長痛?
身長は成長どころか、毎年少しづつ縮んできています。
脳みそは退化の一途を辿るのみ。
なら何が成長しているか?
それは、がん細胞を抑える化学療法により、正常細胞が老化ではなく、若いほうに成長しているみたいなんです。
五年に及ぶ抗がん剤治療による嬉しくない副作用で、いったん抜け落ちた頭髪。
それが主治医による、この治療を続けるなら髪の毛は諦めろとの宣告に反抗するかのごとく、三ヶ月もすると以前よりも増えて生えそろいました。以前はいちばん白髪だった部分は黒々と輝いています。
ガサガサと荒れていた肌も、保湿のために処方されているヘパリン類似物質外用泡状スプレーの効果で水をパンパン弾きまくり、まるで高校生の肌のようです。
女性たちが老化防止に役立てる超高級化粧品をも軽く凌駕する、このヘパリン類似物質。
一部の悪女達の間で、実は美容目的なのに医学的に肌荒れが酷いと診察を受けて医師に処方してもらう、健保的に詐欺行為を働いてまで入手している薬品よりも遥かに効能が高きものらしいです。とにかく肌がツルツル艶々。
私に言われても横流しはできませんよ、奥さん。
下へ続く
少し脱線しましたね
とにかく、私は現在の化学療法を受けて3年くらい経過した頃より、どんどん若返っています。
妻がその証人で、退院して帰宅する度にその度合いが大きくなっており、私のことをまるでゲゲゲの鬼太郎に出演している妖怪かのように驚愕の眼差しで絶句するのです。
また若くなってるやんかいさ、と。
まあこれ以外の数々のエピソードで妖怪認定は受領済ですから、今さらジローではありますが。
この歳で体力自慢するのは単なるおバカだと理解はしているのですが、健常者である同世代の友人知人たちよりも、明らかに精力体力行動力が強い。べつにマムシ酒を飲んだりしてないのに。
おそらく、私にとってはマムシ酒やハブ酒の代わりが、抗がん剤や分子標的薬なんでしょう。
真面目に治療を受けて副作用に苦しんでいる方やそのご家族がこれを読まれたら、きっと暴言に等しきおぞましき悪文だと思われるかもしれませんね。が、私だって誠心誠意、真面目に治療を受けています。
その結果が、ステージⅣの末期がんになった四年後にさらに転移を繰り返して、治療放棄をすれば余命一年と告知されてからの異常なまでの若返りなんです。
もちろん、そんな夢のような話だけで終わる訳がなく、副作用はキツイですよ。
もうブログを始めてから書きすぎていますので詳細には繰り返しませんが、下痢や吐き気は日常茶飯事、顔や背中に出来るニキビ状の皮膚疾患や全身の痒みなど、キリがありません。
しかし、それを軽く凌駕する体力の復活が、この1年ほどで顕著に現れたのです。
ナースは驚愕し、ドクターにはその事には触れないように避けられてる感があります。
陰で研究材料にされている懸念もありますが、まあ人類の成長に役立てるのであれば、望むところ。
その成長痛かもしれませんな、背中の痛みは。
これからは、私のことを鉄腕アトムと呼んでください。
2019.8.6
ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。