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想い出の愛車・ランクル編/懐古趣味 〜ど迫力のバンパーに、全幅の信頼を載せて〜

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TOYOTA LANDCRUISER BJ61V バン・ハイルーフ・上下開きバックドア3400cc

2019.6.29 20世紀終盤のおもひで愛車 

どうも、シバク・ドワレです。

時々ブログに書いていますが、前の結婚生活で子供たちが幼かった頃、年にすると平成5年前後ですが、トヨタランドクルーザーを所有していました。ミツビシデリカスターワゴン4WDと二台所有していたその頃が、私の30年続く四駆人生の栄光のサミットです。

のちに78プラドにも乗りましたが、やはり想い出の中に強烈に残っているのはサブネームが付かない、ランドクルーザーかな。

 

型式はBJ61V。

Bはトヨタ伝統のディーゼルエンジンであったB型を意味し、ガソリン車ならFJとなります。

最後のVは、貨物車のバンである印で、乗用ワゴンならWが付きます。そのとてつもない大きさ(当時では)から、小型車枠に収まるはずもなく、トラックと同じ1ナンバーでした。

自動車税は年間16000円で良いのですが、毎年車検がめんどくさいのと、高速道路がワンランク上の中型車料金になるので、早々にキャンピングカーキットを使って8ナンバーである、とくダネ(特種・キャンピング車)登録にしていました。当時の自動車税は、確か二万九千円くらいやったかな(神戸ナンバー)。

足回りはロングシャックルを用いて、2インチアップ。8ナンバーへの登録時に構造変更もしましたから、普通に車検は通りました。

 

私のは、50年にも及ぶ歴代のランクルにいろんな愛称が付いた中の、いわゆるロクマル丸目。

後から出たやつはターボを架装されてHJとなり排気量も4Lですが、私のは3.4リットルNAの非力なヤツです。

しかし始祖であるトヨタジープのB型、そしてヨンマルの2B型から続くその3B型エンジンは故障知らずで、全国いろんなところをノントラブルで駆け抜けてくれました。

 

ちなみにそのヨンマル、つまりナナマルへのモデルチェンジ前のジープ型のやつは別系統で、デカいフルサイズのロクマルのモデルチェンジ前のはゴーゴー、のちにハチマルになります。ややこしいですね。

下へ続く

整理すると

大きいのは55→60→80→100→200とどんどんセルシオ風に退化し、オッサン高級車と化してしまいました。

 

小さいのはトヨタジープ→ランドクルーザー20.30→40(45)→70(77)→90となって行きます。

78からプラドとのサブネームが与えられ、90からはミツビシパジェロにモロ対抗した乗用車寄りになって行きました。

あとは興味無いので知りません。

 

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私が入手したのは昭和60年式の、フロントバンパーが超絶長くて機械式ウインチ(パーテコ=パワーテイクオフ=PTO)が特装されているヤツでした。何度も実使用した事があり、その都度レスキューや自然との闘いに活躍しました。

 

ある大雪警報が出ている時のスキー行脚、友人の親戚が所有している別荘を使わせてもらえる事になり前夜発で三家族で出かけたのですが、県道から別荘までの50m程の私道が除雪されておらず、他の二台のファミリーカーは完全にお手上げでした。

もう日付が変わって、丑三つ時です。

 

私のロクマルはスタッドレスでノーチェーンでも普通に進めますが、数mラッセルすると雪が固まって山になり、バックしてぶつけ直す極地法ですと時間がかなりかかってしまいます。

 

私は警報発令中ですので単身で参加しましたが、他のファミリーカーには幼き子供達が震えており、早く別荘の暖房に入れてやらなければなりません。

しかも彼らは二駆の夏タイヤですから、自力ではチェーンを巻いても亀の子になるだけで前進不可能です。

 

余談ですが、後輪駆動のニッサンキャラバンやトヨタハイエースなどのワンボックスだとフロントエンジンの下にあるタイヤには駆動力が伝わらず、空車なら何もないドンガラ部分の軽い軽い車室下のリアタイヤだけに力が集中して、直ぐに雪を掘ってしまい空転して前進不可能になります。

 

それをパートタイム4WD車なら、ボタンを押して四駆に入れるだけでウソのように脱出できます。全輪に駆動力が分散するのと、キャブオーバーのメリットで重たいエンジン直下のタイヤに駆動力がある事で、前へ進もうとする力を伝えやすくなるからです。

大型トラックが、全輪駆動では無いのにスタッドレスのみで余裕で駆け抜けて行くのは車重が重たいからに尽きますが、雪国ドライバーは限界点をわきまえており、坂の前でチェーンを装着して武装しています。

 

しかし、いくら四輪駆動システムが二駆よりは優れていても、地面との接地面だけで駆動力を掛ける訳ですから、限界はあります。特に圧雪されていないフワフワのバージンスノーが50cmも積もっていれば、かなり状況は深刻になります。

楽勝なのは、タイヤが埋まるかどうかくらいまでかな。ミツビシジープやスズキジムニーだと、もう少し限界点は高いかもしれませんが。

 

そこで、タイヤに完全無負荷で雪の上を滑るように移動させる、ウインチの登場となる訳です。

 

そこでロクマルからウインチのワイヤーを引き出して別荘前の大木にハーネスとカラビナを介して通し、パーテコON。

腰までの雪が積もっていましたが、このあたりの作業は山岳部で岩登りや雪山登山をしていましたから、お手のものでした。

 

スルスルするっと動き出した我がロクマル。

まるでJRのラッセル車の如く、雪をかき分けて行きます。

原理としては、タイヤの駆動ではなくて木に引っ張られている(正確には木を引っ張っている)訳ですから、前が多少山になっても、タイヤはそれを無負荷で乗り越えるだけです。

 

ウインチの巻き取り速度はアクセルペダルで行うことができ、じわりじわりと踏んで行きます。パワーはウインチへとテイクオフされていますからタイヤには駆動力は伝わらず、暴走することはありません。

その1.9mの車幅分の圧雪を終えてワイヤーを巻き取り、何往復かして更に雪を固めたら、ものの10分でファミリーカーが通れるくらいにはなりました。

 

またある夏の日には、山深き林道をクルージングしていたところ、まったく同じ型のロクマルが前方からやってきます。

軽く手を挙げて止まったのですが、その道幅はギリギリ離合できるかどうかの狭い箇所。

私は慣れていますからバックし始めたのに、相手の若い人は恐縮したのか同時にバックして、なんと林道から川へ向かって斜めに落ちてしまいました。

 

幸いに転覆は免れましたが、四駆に入れてもとても自力では上がれない状態。すかさず安全確認ののち駆け寄って、私のウインチで引っ張り上げる事を提案しました。

彼はなすすべも無く私に従い、フロントのフックに私のU字シャックルを装着して、更に私のロクマルのリアフックから牽引ロープを大木にビレイ。

で、パーテコON。

こちらはビレイしていますからビクとも動かず、向こうからショートバンパーのロクマルがトコトコと登ってきます。

そうやって無事に林道に戻った彼に、今度は動かさないように告げたあと、私が離合場所までバックしました。

 

要らないと言ったのに、お礼を手渡そうと彼は涙ぐみながら、

「こんな山の奥でJAFを呼んでもいつ来るかわからない」

と呟き、あ、そもそもまだ携帯電話が無い時でしたし私が神様に見えたとまで言われたので、有難く志しを頂戴しました。

 

そんな懐かしきパーテコウインチは、残念ながら現在の愛車ロケバンには装着できません。もししたら自衛隊と間違われるでしょうし、そんな頑丈なシャーシはありません。

 

室内ですが、先述のようにまだ子供が小さいのでリアスペースをベッドにできる8ナンバーのキャンピング登録をしていました。

当時流行っていた、街乗りしかしないのに税金逃れで8ナンバー登録をするヤカラの所為で税金面では無意味になりましたし、そもそも車内高が1.6m必要に法改正されましたから、ランクルではキャンピング登録できなくなりましたね。

しかし現在の日産キャラバンやハイエースなどで1ナンバーから8に変更するのは、税金よりも高速道路料金が安くなるのと、休日割引が利用できるメリットがあります。

 

ああ、駐めるスペースと購入代金があれば、またロクマルに乗りたいなぁ。今の200とかにはまったく食指が動かないので、せめてナナマルかハチマル。

しかし、どちらもNoxPm悪法により、我が大阪の都市部では古いディーゼル車は登録できません。ガソリンのロクマルハチマルなら可能ですが、燃費がリッター3kmくらい、自動車税も6万円くらいと、あまりに非現実的です。

 

やはり、想い出に秘めるしか無さそうですね。

2019.6.28

 

ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。

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