冬の車中泊と四駆/自作 バンコン キャンピングカー 〜全輪で大地を踏みしめ、我がベースキャンプは頼もしく〜
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2018.10.31 ベストなシーズン
どうも、シバク・ドワレです。
ロングキャラバンを含む車中泊のベストシーズンが近づいてきましたね。
ん?それは爽やかにススキが揺れる秋真っ盛りの今ちゃうんかって?
いやいや、それが。
もちろん里歩きや名所見物などのアウトドア遊びには今頃や5月頃が絶好の季節です。
しかし、車中泊も長くなり極めてくると、厳冬期の雪に埋もれた状態がいちばん楽しくなるんですわ。
これはなかなか良い例えが無いのですが、強いて言うなら、おばちゃん達が旅行から帰宅した途端に、
「あ〜、家がいちばんやわ!」
と絶叫する気分に似ているかな。
わかりにくいですか?そうですか。
例えば吹雪いている中を運転し続けたり、膝までのラッセルをしながら真っ白な田んぼの中を歩き回ったあとなど白き悪魔との戦いに疲れたなら、ベースキャンプであるキャンピングカーの車内ほどホッコリと落ち着くスペースはありません。
つまり、わざわざクソ寒い劣悪なる環境に身を置き、それを急激に和らげるドMなのかSなのかわからん精神状態。
テントを張らずとも、極寒のなかで簡単にキャンプができる。この地獄から天国へとの究極の高揚感を求めて、厳冬期の車中泊を遂行するのです。
日帰りドライブならそのあと自宅まで地獄の行進が待っていますし、宿に泊まるにしてもチェックイン時間を気にしながらのそこまでの行程と、駐車場から部屋への荷物移動があります。
テントキャンプなら必然的にそのいく倍もの労力が必要ですよね。冬のキャンプ場にも、虫がいないとか人が少ないとかの楽しみはありますが、キャラバンや車中泊とは次元の異なる楽しみだと私は分けています。
テントを張る楽しみなどとっくに卒業
それがキャンピングカーなら、最寄りの道の駅か公園駐車場などを探しておき、ただ駐めてドアを開けるだけです。
駐めた場所から厳粛な雪の風景や飛来する渡り鳥たち、猛煙を吹き上げながら迫り来る蒸気機関車を撮影できる停泊地もあります。
あらかじめベッドをセットしておき寝具もスタンバイしてあるなら、体に着いた雪を払うだけで、もう極楽のぬくぬく環境に浸ることが可能なんです。
猛吹雪が予想されるなら、高速道路のサービスエリアに通行止め直前に逃げ込んでおくのがベスト。
そこなら、24時間暖かいスペースと飲食物が入手できます。交通情報も即時に判断できますし、なにより周りは車中泊プロの大型長距離トラッカー達が雪の情報に目を光らせています。
そんな訳で、私にとっては雪の季節が車中泊のオンシーズン。全国何処へでも気軽に向かえます。
真夏はもちろんのこと、梅雨時や秋の初めも信州などの高原に上がらないと暑くてたまりませんからね。
冬の車中泊に最適なのは?
さて、しょっちゅう自慢しとりますが、最近読み始めてくれた人へ。
私のキャンピングカーは、福祉車両(車椅子運搬車・チェアキャブ)の内装を自分でキャンピングカーに仕上げた、自作です。オトナの原寸大プラモデル、いやメタルモデル。
しかし手前味噌ですが、市販のビルダー製バンコンに劣っているとは思っていません。それは、車中泊歴36年の経験と、既にビルダー製既製品を何台も乗り継いだおかげだと思います。
まったく既製品を使った事もないのに、それを冒涜するのもおかしな話ですからね。
いや別に冒涜なんてしてません。
単に、現愛車である日産キャラバンスーパーロングハイルーフを幅広く探して購入する時に、既製品キャンピングカーでは中古でも予算が合わなかったので、やめました。
でも諦めずに福祉車両を安く仕入れて、自分で同等品に仕上げただけです。簡単な話ですね。誰にでもできます。
ハイエースと比べましたが、現行の200系だとワイドスーパーロングでは長すぎデカすぎて没、いちばん見かける標準のロングボディでは少々小さいので、旧型の日産キャラバンスーパーロングハイルーフ(E25)を探していたのです。
ワンボックスキャブオーバーではあるものの、ノーズがあって衝突安全性に優れているのも決定理由でした。大事な人を常に乗せてキャラバンしますので。
この車両を探すときに、いちばん悩んだのが今まで通り四駆にするか二駆で妥協するか、との点でした。
私の過去から未来へと脈々と続く遊びにおいて、雪とは切っても切れない深い仲なのですが、福祉車両に四駆の出物はめっちゃ少ないんですわ。
あ、そもそもなぜ福祉車両か?
それは、ひとえに内装(内張)の豪華さに尽きます。
ご存知のようにキャラバンなどの巨大ワンボックス車は、1や4ナンバーの貨物車がメーンであり、ワゴンタイプは少数派です。
新車で発注するのならともかく、中古市場でワゴンタイプを見つけるのは難しく、何より旧型キャラバンスーパーロングハイルーフにはワゴンタイプ(3ナンバー)車は設定されておらず、私の福祉車両か教習所などの送迎仕様マイクロバスになります。バスは大型免許が必要なので除外。
1ナンバーなら税金も安いしタマも豊富やからええやん!と思うでしょうが、それを避けるにはある理由が。
貨物車っていうくらいですから、後部は単なる荷物室。天井は梁の鉄骨むき出しの上、防音・断熱の類はゼロ。
夏暑くて冬寒く、雨が降ったらバンバンうるさい。横に長距離トラックが止まりアイドリングされたら地獄です。
荷物なら多少寒かろうがブーブー文句垂れたりしませんが、そこは天下御免のイチャモン付けドワレです。そんなうるさくて暑くて寒いクルマで車中泊なんかしたくない。
で、内装に断熱材がたっぷりと仕込んである福祉車両に目を付けたのです。
それなら、デイサービスでお年寄りや車椅子の方を日々搬送しているのですから、快適でないはずがない。後輪のショックアブソーバーにしてもしかり、バス足との異名を持つ特別仕様のバネが仕込んであるので、ギャップで後ろが跳ねたりしません。
閑話休題
話を戻しまして、あまりの四駆のタマの少なさに二駆でもええか〜、と流されかけたその時。
妻から
「おいちゃんが二駆でしか行けんとこで満足できる訳ないやん。また買い換えるつもり?」
と、観音さまの如き御忠言を賜ったのです。
まさにその通り。
雪の世界に行かないなんて、我慢できるはずがない。
雪道にキャラバン二駆で行くなんて、アイゼン付けやんと雪の3000m岩稜を歩くようなもんや。
と、心に誓った途端に今の愛車がサクッと市場に現れたのです。
実使用では
で、実際のところホンマに四駆なんか要るんか?とお思いのキャンピングカー選び中の人も多いでしょう。
結論。
街中の渋滞を走るだけなら不要です。あ、平坦な、との但し書き付きで。
例えば、東京都心部の山手線内、バリバリの大都会をキャラバンでキャラバンしたとしましょう(ややこしくてすまんの〜)。
大坂浪花は八百八橋、それに匹敵するのが花の都お江戸の急な坂だと聞いとります。
その急坂の手前で人待ちをして、さあ出発!とその時にアクセルを少々ラフに踏みすぎると、二駆のキャラバンスーパーロングではいともあっけなく後輪が空回りするでしょう。
雪なんか積もらない、春から秋の話ですよ?
なぜそんな事が起こるかと言えば、理屈は単純です。
大きなワンボックス車のエンジンは運転席助手席の下にあるのはご存知ですよね?
エンジンとは、車体の中でも特に重たい部品です。その上に二人座ると、少なくとも100kgくらいはプラスされます。ウチはもっともっとです。
すると、車体の重量バランスはかなり前方にあるのがわかりますね。これが前輪駆動、FFならその駆動力に重石を載せる効果で、タイヤはしっかりと路面をグリップしてくれます。
しかし、悲しいかなワンボックス車の殆どは後輪駆動、FRです。
すると、前に重量バランスがあり後輪には重石が無い状態で坂道やダートなどトラクションがかかりにくい状況で勢いよくアクセルを踏むと、途端に空転が発生する訳であります。
そこがしっかりと舗装された新しい路面ならまだしも、古びたアスファルトに砂など載っていようもんなら、それはそれは見事に空回りしますよ。時々グリップすると、キィええ〜と断末魔の叫びを上げてタチが悪い事この上ない。
それが、フルタイム4WDならそもそもそんな現象は起こりませんし、パートタイム四駆であるならボタンをポチッと押すだけで全タイヤに駆動力がかかり、いとも簡単に発進します。
ホンマ、嘘みたいにスッと出て行きますよ。
恥を承知で白状すると、溝に前左のタイヤをはめた時も四駆のおかげで即脱出できて事なきを得ました。
そのような恥ずかしい時は慌てず騒がず、四駆に入れたらハンドルを外側に思いっきり切って溝にタイヤを当ててトラクションを与えながら、ジックリジリジリとアクセルを踏めばあっさりと脱出できます。
雪も無く凍結していない都会のなかでもこの有様です。
ゲレンデへの急勾配なんか言わずもがなですよね。スキーをしなくとも、例えば年末年始の渋滞を避けるために高速道路を離れ、3桁国道の峠越えなんて二駆でしようもんなら、ストレスかかりっぱなしでしょう。
ましてやそれが夏タイヤなら、冗談抜きで自殺行為です。あなたは良くても周りが迷惑しますので、絶対にしてはなりません。
ここまででお気付きのように、私は四駆教のかなりエラい幹部かもしれません。
それくらい、私には必要かつ合理的なギアなんです。
有って当然、無ければ地獄。
さあ、今年も銀白の季節が近づきましたぞ!
2018.10.31
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