年末寒波と車中泊・雪のお話/自作 バンコン キャンピングカー 〜ドカ雪を楽しむ不埒なやつなんです〜
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2018.12.26 車中泊への想い
どうも、シバク・ドワレです。
いま、悩んでるんですわ。
退院するのが12/29。暮れも暮れ、押し迫った最中に車中泊を挙行する場所を。雪見酒にするか、おとなしく神戸あたりにするか。
先週あたりから、報道では年末寒波の厳しさを伝えていますね。ひと冬に一度あるかどうかの大寒気団が南下するみたいです。
北海道や東北、北陸山陰などの雪国の方はどうかお気をつけください。
わたしはそんな中で、のんきにも車中泊をしようとしています。
これは趣味ですから、自己責任で行います。なに、寒波が凄いと言えども京阪神は大したことありません。寒いのは第一級でしょうが、こと大阪に限れば、とことん雪は降りません。いや、舞っても積もりません。
大阪市街地で積雪の可能性があるとすれば、大寒波よりも、じわじわと冷え込んだ2月あたりに太平洋側を低気圧が東進する時です。いわゆる南岸低気圧。
ごくごく稀に、それこそ10年に一度あるかどうかの確率で冬型気圧配置のときに北風が雪雲を運んできて数cm〜10数cmほど積もることもありますが、最近はめっきり見かけなくなりました。
この大阪に雪が降らない主な理由は、その雪雲を丹波高地、最後には六甲山と北摂の山々がブロックするからです。
雪が降る仕組みはご存知ですよね。登山をする人ならあたりまえの話ばかりですが、そんなん興味無いしあまり知らんわ!って方に、ごく簡単に説明しましょう。
日本海側に大雪が多いのは
北極からの寒い寒い寒気が、大陸シベリアやチベット方面の上空で高気圧となって停滞し、次から次へと極地上空の寒気を供給されて発達します。太陽は赤道で垂直に降り注ぎ、北極と南極ではものすごく斜めに当たりますから、極点が一番寒いのは小学校の時に習いましたよね。
一方、日本の上空にはジェット気流や偏西風と呼ばれる、西から東へと吹く強い風があります。すると、沖縄方面の暖かいところで発生した低気圧は、東へ流されて行きます。
この低気圧が日本列島を通過する時に前線を伴いながら発達。その時に、雨が降ったり寒冷前線が通過する時に雷がなったり急に寒くなったりするわけです。
その後、北海道の東あたりまで進んだ低気圧も、そのあたりでよっこいしょと腰を落ち着けます。そして、北の海の幸を食いながらぶくぶくと肥えて発達するんですわ。それはワイか。
日本のはるか北西のシベリア方面には発達した高気圧、北海道の東には発達した低気圧。これらが居座ると、生活や日常業務にはやっかいなことになります。
風は気圧の高い方から低い方へ流れますから、シベリアのつめた〜〜〜い空気が、北西方向から日本列島を直撃する。しかし、大陸と日本の間には日本海がある。
海は水で満たされていますから、熱しにくく冷めにくい。陸よりも季節が数ヶ月あとにずれるわけです。
夏の間、猛暑でガンガン沸かされたお湯が、日本海という風呂桶にたっぷりと溜まっている。その上を冷たい冷たい寒気が通過するのですから、当然湯気が立ちまくるのです。さぶいときに露天風呂に入ると、湯気モウモウですよね。アレです。
湯気はあったかい水分の塊ですから、熱い湯が風呂の上に溜まるがごとく上昇気流となってはるか上空へと登って行きます。それが入道雲となり、もくもくと湧いて見えるわけですな。
しかし、水分を含んでいるわけですから、重たい。しかも、上空へ行くほど周りの空気は冷たい。すると急激に冷やされた元湯気の水分は結晶となり、その自重で下へ落下しようとするのです。この時に起こる摩擦で発電され、雷が鳴ります。ちょっと仕組みは違いますが、空気が乾燥している時毛糸のセーターを触ると、静電気にバチッとやられる。その超絶巨大版が上空で起ってるのです。まさに風神雷神ですよね。
そうこうしている間にも、その入道雲(積乱雲)は北西の風に乗ってどんどん日本列島を攻めようと近づきます。しかし、日本には動物の脊髄とも思える、大脊梁(せきりょう)山脈がそびえています。
北アルプスを筆頭とするその巨大な山塊が、入道雲の行くてを阻む。
そうなると、その雲自体は急激にさらに上空へと向かわなければ、行くところがありません。それがさらなる雪雲の発達となります。
すると、先ほど言ったように重たい重たい水分の結晶ですから、急激に登った後はドカンと落ちてきます。
落ちるところは、北アルプスや中国山地の北側の山や平地。どんどん落ち続けるわけですから、そら積もりますよね、たっぷりと。
そしてそれらの場所で水分を落としきってカラカラに乾いた風が、尚も北西に吹き続けて山を越え、神戸や甲子園に颯爽と降りるのが六甲おろしです。他にもいろいろなんとかおろしがありますよね。
蛇足ですが、甲子園球場によく吹き荒れる浜風(左バッターの天敵)のことを六甲おろしと勘違いしている人がいますが、まったく逆方向です。あれは夏の間に瀬戸内海から吹いてくる、陸と海の気温変動に伴う風です。
私は30数年前、北アルプス北部でドカ雪に閉じ込められて動くこともままならず、一週間ほど雪洞に引きこもったことがあります。元祖ヒッキー。
そんな気象条件は高い山では珍しく無いので、食料や装備は万全でしたから今現在生きているのです。
厳密に言うと里雪型や山雪型、北朝鮮北部方面の山塊で分けられる風の方向により違いが出る北陸豪雪/山陰豪雪などがありますが、ややこしいのでここでは割愛します。
このように雪は暮らしを直撃して大変な苦労を強いますが、私は雪が好きです。
登れないなら、滑る。
それもできない体調なら、せめて眺める。
さあ、どこにしようかな、車中泊。
2018.12.26
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