病院設備・個室付き普通浴場/闘病記 〜心身ともにリフレッシュして闘いに臨む〜
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2018.11.7 極楽
どうも、シバク・ドワレです。
我が別荘、がん病棟には泡の国として大きな個室の風呂があり、日替わりで男女どちらかのみ入浴できるシステムです。
ドアの前にノートがぶら下げてあり、30分刻みで時刻表がこしらえてあります。
その表の各自希望の時間に名前を書き込めば、ひとりで30分間占有できます。
もちろん無料のサービスで、豪邸にあるような特大バスタブに超デカい注ぎ口から並々と湯をたたえることができ、さながらローマの休日のようです。現実は老婆の平日ですが。
ドアにある札を入る時にひっくり返します。
このちょっとしたイラストが心和まされますよね。きっと可愛いナースちゃんか女子の事務職員が描いたのでしょう。
ネットのイラスト集からパクっただけやろ、と考えたあなた!心が荒んでますよ。
繊細で優しい女性って大好きやなあ。むさ苦しいオッさんとは大違いや。
脱衣所は、一人で使うには充分。
この浴場はあくまでも介護不要な患者用で、隣には要介護者の専用浴室があり、日々准看たちが頑張っています。
ナースのお仕事の中でも、オムツ替えに次いで頭が下がる作業ですね。
洗い場は、その気になれば3人は座って洗えるスペースがあります。
実際、山小屋やキャンプ場などではこれくらいの共同風呂しかないところも珍しくありません。それを独占できるのですから、天国です。
たっぷりと湯を張って
給湯時間を8分に設定して、開始ボタンを押すだけ。
すると、マーライオンの口から嘔吐物が吐き出されるかの如く、ドバッオエッと湯が勢いよく出てきます。
溜まるまでの待ち時間に、身体の隅々まで洗いましょう。
あなたはボディからですか?それともヘッドから?
私はドタマから、近くに住むザイルパートナーのN先輩はカラダから洗い始めます。
どうでもいいですね。
山から下りると必ず温泉に浸かってから帰りますので、先輩のことはなんでも全部知ってるのです。それこそが、命を託すザイルパートナーってもんですな。
ジックリと全身の裏の裏まで(ん?すると表か?)洗い終わると、ちょうど湯船の八分目くらい張れたところで自動的にストップします。
そして、私が右足から(そう決めています。あなたはどちらの足から?もうええってか)湯船の中に入った瞬間、ザッバ〜〜っと湯が溢れて、床一面が冠水します。
メガネを入れて床に置いていた洗面器が木の葉の如く翻弄され、まるで十五少年漂流記の少年たちを乗せた小舟のように漂っていますが、あっという間にその湯は排水口から消えてゆき、洗面器船はその排水口の蓋に吸い付くように着地して事なきを得ます。
このように、目の前に起こる森羅万象の一コマひとこまを私は逃しません。
世の中、全ては小説より奇なるモノなのです。
忙しくてそんな些細な事を考える余裕がない貴方。
少し息抜きが必要ですね。
肩に力を入れて、思いっきり拳を握りしめて麻婆豆腐でも作って下さい。
きっとそうやって作った麻婆豆腐を食べたら、
「木綿なんて邪道や!麻婆豆腐は絹ごしがぐちゃぐちゃに砕けたところに麻婆が絡みつき、その微細になった絹ごし豆腐の欠片一つ一つに花椒塩がこびり付いてこそ、正当な四川風なんやな!」
と考えを新たにすることでしょう。
押し付けてますぅ?
貴方は木綿派?絹ごし派?
いま私が麻婆豆腐を死ぬほど食べたいのがバレましたね。誰か差し入れしてください。
セブンの麻婆丼がええなあ。
自分で買えってか。。。
飛び降り自殺防止の観点から、窓は10cmくらいしか開きません。
それでも、外を変態のように覗き込めば、いや、中から外を覗くってのも変な表現ですが、とりあえず大宇宙へと果てしなく続く抜けんばかりの素晴らしい青空が、私をジーッと見ています。
「はよチンチン拭いてパンツ履かんと風邪引きまっせ」
と、諭しながら。
副作用や疼痛の無い時の入院生活って、なんて楽しいんでしょう!
やめられませんね。
いや、もう飽きたわ。
2018.11.7
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