インドア料理・ダッチオーブントマト角煮/料理 〜コトコトと音は鳴らぬが中で舞う〜
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2019.6.26 炊込み料理
どうも、シバク・ドワレです。
本日より今年4回目の入院化学療法が、近畿地方の梅雨入りに合わせるようにスタートしました。
私の場合がんは末期であり現在進行形。
完治が難しい病気とは言え、計画的に入院治療を設定することが可能ですから、梅雨や真夏などツーリングやキャラバンに不向きな期間を入院での治療に充てることができます。
本来ならずっと入院し続けて、毎週の分子標的薬と二週に一度の抗がん剤を一生続けなければ死が待っているのですが、そんなことしたら無期懲役状態になり遊べません。
で、三週間で2クール(計4回)のケモをしたら退院し、20日ほど休薬して遊び、再び三週間入院する、の繰り返しです。
仮釈放付き地獄の終身刑のような気もしますが、慣れてきたら身体も頭も馴染んで、それに合わせて計画を組めるようになります。この点は、神経が図太くて(妻談)よかった。何ヶ月も連続で旅に出たりしたら、とても旅費が続きませんしね。合間に稼ぎ、その日暮らしで旅に出る。それでいいのです。
さて昨夜は、入院前の最後の晩餐ですので多少手のかかる料理をしました。
年末に作ったきりしていなかった、トマト角煮です。重たい蓋をするため圧力鍋と同等の効果を得られる、ダッチオーブンならではの料理。通常の豚角煮が中華風だとすると、こちらはイタリアン寄りですね。トマトの程よい甘さと酸味が、大量の脂を含む豚バラをアッサリ味に仕上げてくれます。
今回は室内ですから、IHシングルヒーターを使用しました。鉄器とIHの相性は抜群で、しかも長時間煮込んでも周囲が暑くならないし炎が出ませんから、居室での調理が可能。熱量調節も簡単なので、もう中華鍋を振る時以外はガスコンロには戻れません。
本来なら焚火の上にセットして豪快に調理するのがダッチオーブンですが、マンション暮らしにとってはキャンプ行為は敷居が高いので、その点でもIHは最高です。
改めて材料を列記して、備忘録としましょう。
・豚バラブロック300g程度
・完熟トマト2ケ
・セロリ1束
・ニンニク1カケ
・好みによりタマネギ小1
・鷹の爪1本
・焼酎適量
・砂糖、塩、胡椒、花椒塩、薄口醤油各適量
下へ続く
では始めましょう
先ずは粗切りにしたセロリとニンニクを中火で炒めます。
今日はセロリがけっこう大きかったので、タマネギは入れませんでした。最初にオリーブオイルを馴染ませて、香りを出すためにスライスしたニンニクを煎ります。そしてカレー同様、セロリがキツネ色の半透明になるまで炒めましょう。
その間に、豚バラブロックを一口サイズにカットして、トマトはザク切りにします。
豚バラブロック投入。
全面に焼き色が付くまで転がしましよう。あくまでも中程度以下の熱量で炒めないと、脂が跳ねるばかりで焦げ付きます。
しっかりと焼き色がついたら、ブタちゃんが半身浴する程度に焼酎をドバドバ注ぎましょう。
高級な焼酎は勿体無いので、スーパーで最安のもので充分です。ただし、4リットルで千円くらいの巨大ペットボトルのみりんジャンル焼酎などを使うと、雑穀が多いので後味が悪くなります。
あくまでも、ロックで飲める焼酎の中で安いものをオススメします。
野菜が乏しいので、フレッシュサラダとキューリの糠漬けも用意。
焼酎のアルコールが飛んできたら蓋をして、約1時間煮込みます。
沸騰した後は最弱火で充分で、この点も熱効率が良いダッチオーブンのメリットですね。トマトとセロリの葉っぱは、まだ置いておきます。
60分経ったら、トマトと調味料を投入。
少し熱量を上げましょう。この辺りの加減は、IHだと実に簡単です。蓋をして、更に45分ほど煮込みます。その時間は長いようですが、ながら料理ですので他のことをしていたらすぐに経過します。
テレビを見ながら、放置可能。
40分ほど経ったら、セロリの葉っぱを投げ入れます。トマトと同時投入すると煮込み過ぎてしまい、シャキシャキの食感が失われてしまいます。
さあ、出来上がりました。
水は一滴も入れておらず、焼酎と野菜から出た水分だけでこの水量です。私は何の料理でも(材木切断でも)計量はせずに勘と目分量ですので、最初は調味料を控えめにして、最後に整えるのがポイントです。この日は最初に入れた分量が大当たりで追加は不要でした。
肝心の角煮は、画像では薄い色に見えますが、スープが独特の味で美味いので、絡めながら食べるとちょうど良い風合いです。
角煮を堪能したら、残ったスープが勿体無いのでパスタを茹でました。
トマトベースで豚の脂と鷹の爪、そしてニンニクが効いているのでパスタに合わないはずがありません。イタリアン満喫!
最近はビールや酎ハイだと腹が張って食べられなくなるので、今日は焼酎ロックにしました。
豚バラの濃い脂に、レモンの酸味が抜群に好相性です。ほんまはワインですけどね。入院前なので飲み過ぎに注意して、ロックをちびちびと舐めました。
妻にも好評で、角煮と白飯を食べてからパスタもペロッと食ってくれました。料理人冥利に尽きます。
入院冬眠前の食い溜め完了!
2019.6.27記
ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。