肉/闘病記 〜その質感にただこうべを垂れて黙想し〜
スポンサーリンク
2019.4.17 肉命
どうも、シバク・ドワレです。
まだまだ入院中ですが、今回は特に抗がん剤の副作用が胃腸にきて、院内ではほとんど食事を摂れませんでした。
主食はリンゴ。というか、1日にりんご1個が精一杯でした。
その間もブログは毎日更新していましたが、痩せ我慢です。書きためる癖がありますので、適当に今日はこれにしよ、と選んで校正だけしてアップする日も多くありました。
ホンマしんどかったんですが、ようやくピークを抜けて、一気に回復しました。
カスミだけを食って生きてゆく自信もあるのですが、それでは300kgのオートバイを自在に操り、キャンピングカーで10連泊するようなパワーはなかなか出にくい。
これ以上痩せてイケメンになるのもアレですので、帰宅してガッツリステーキを食ってきました。
皿の手前、右下のは国産牛のロース、上の二枚は同じく国産牛モモです。
味噌汁は妻が椎茸と小松菜を入れて作ってくれました。ステーキは小さく見えますが、合計で250gほど。
デザートには、妻が夜なべをして手作りプリンをこさえてくれました。
感想は、
「こんなん家で作れんの?」
ってくらい美味い蒸しプリンちゃん。
後ろは、九州は八女茶の玉露。60℃の湯で煎れるのが秘訣らしいです。
私のDNAの半分は九州ですので、九州の茶が大好きです。中でも、知覧茶。
しかし玉露は八女に尽きるそうで、はるばる出かけて買ってきた価値はあります。
胃が小さくなっているので、これらを食い終わると腹がはち切れそう。ちょっと調子に乗ってプリンを3個食ったので、胃もたれも少々、いや多々。
ベッドに倒れ込みました。
下へ続く
肉、肉、肉。
しかし何と言っても私のパワーの源は、肉。
ダイエットなんか無縁の世界に生きていますが、脂身の多い霜降りは嫌いになりました。エグい。
このミディアムレアの赤いとここそ、私の血は沸きたぎり、腕が鳴る。
昔子供のころ、ステーキハウスなど行ったことも見たことも無いオカンが焼くステーキは、国産だったのだろうが焼き過ぎたガチガチのウェルダンで、ヒーヒー言いながら噛み切ったものです。その反動か、今はレアかミディアムレア。
今日は塩コショウして焼き上げたあと、少しだけ中辛焼肉のタレを絡めて仕上げました。ステーキソースが冷蔵庫に見当たらんかったんですわ。
これがウルトラヒット、飯の進む事すすむこと。
フォークをブスッとステーキの中腹に差し込んで、ナイフでギザギザとカッティングしたら、滴る血とともに私は国産無名牛の登頂に成功します。
前歯で食いやすい大きさに噛み切った後、奥歯でその味を反芻しながら堪能するときの、まるで45℃-強アルカリ源泉に首まで浸かってバフっと鼻息を吐き出すかのような幸せ感。
生きるとは、肉を食うこと。
そう、私の闘病は肉こそその総てなんです。
最近は焼肉よりステーキですなぁ。
カルビやハラミ、昔は好きやったんやけど、今はステーキ一択。
それも、自分で焼かんと気がすまん。
体力なくてフラフラしとんのに、厨房に入って生肉と対峙すると、もう無我の境地です。
強火→弱火→中火。
目まぐるしくガスコンロのスイッチを触りまくり、蒼い炎を自在に操るとき、私は病気を忘れます。
誰や?がんには肉など大敵や、って言うてんのは。
そんな人も中にはいるやろうけど、私は違う。
肉は、私を育てる。
2019.4.17
ご閲覧ありがとうございました。よろしければ他の記事も覗いて行ってくださいね。 自作キャンピングカーと大型オートバイを中心に、夫婦での旅記録が主な内容です。